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「#幼馴染」のBL小説を読む
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10.※


「ん、っ…は、」

硬くて熱いもの同士が擦れ合って、先走りが混じる。リドの湿った毛先から一粒の汗が滴り落ち、俺の肌で弾けた。

彼の腰は甘い快感を享受するような優しい動きだったのに、唐突に激しくなる。

「クッ、…ちょ、突然…!」

「あぁ、もう我慢できねぇ、」

脳を揺さぶるような快楽だった。

熱く吐き出した息が細かく途切れて、震える。擦られる衝撃で体が揺れ、中に入った冷たいダイヤが遠慮なく粘膜を擦る。

グリ、グリ、と強く押し潰されて、敏感な先端を擦られて、触れたところから火傷してしまいそうだ。酸素を求めて口を開けば、口角を啄む優しいキスが落ちた。

「ッ、ふ、…イきそ、…うぁ、」

「イ、けよ…!ほら、」

グリ、と一際強く抉られる。

強制的に与えられた刺激は強烈すぎていて、一瞬意識が飛んだかもしれない。

とりあえず、目の前が真っ白になって、再び気が付いた時には凄まじい開放感の後だった。思わずリドの背中に爪を立てた。

全力疾走した後のように汗が滲み出し、心臓がバクバクと煩く早鐘を打ち、肩を上下させるくらい息が乱れて苦しい。

力が入らなくて指一本も動かせない。

だが、心と体中に広がった幸福感と満たされた感覚に長く穏やかに息を吐けば、汗ばんだ前髪をかき上げられ、生え際に近いこめかみに柔らかい唇の感触がした。

「ロー、…好きだ、愛してる」

こんなの、ずるいと思う。

俺の息が切れてまとめに話せないタイミングで言うなんて、卑怯でしかない。

こめかみにあった唇は降りてきて、俺の耳たぶに息を吹き込んでは甘噛みしてきた。

それが擽ったくて少し逃げれば、クッ、と喉の奥で笑う。…よかった、先程の返事を求めているわけじゃなさそうだ。

体は怠くて重たいが、リドに触れたくて彼の服をたくし上げて素肌に触れた。柔らかい素肌は汗でしっとり濡れていたが、触っていてとても落ち着いた。

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