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6.※


「はっ、黒猫が、…何を言ってるんだか」

「まだ言うか、それ。…いいぜ?この俺が猫か豹か思い知らせてやるよ」

「いや、だから猫がじゃれて…るようにしか、ッ、ん、…見えな…、っふぁ、ぅっ!」

奥を突かれて息がとまった。

まだ一本しか入れていないのに、遠慮なく奥を抉られて腰が跳ねた。リドは俺の脚を押さえて、大きく開かせていく。

中心は自分でも反応していると分かり、痛いほどに腫れ上がって自分の腹に先走りが落ちとした。それによって濡れたドレスの薄い生地が透けて、肌に張りつく。

俺に覆いかぶさったリドは、軽く首筋に歯を立てた。痕がつく強さではないが、それは先程鬱血させられた場所だった。

強く噛んで痕を残すわけじゃない。

ただ念入りにそこに所有印がついたことを確認すると、ペロ、とざらつく舌で舐めた。

「ン、…はァ…っ、」

吐息が熱くて甘い。

俺を見下ろすリドは、月の淡く青白い光を浴びて今にも儚く消えてしまいそうだ。

黒髪の奥に見えるエメラルドはそれほど弱々しくて、リドらしくない。だが、俺が見ていることに気付くと、それはふと細められて悪戯っぽく何かを企むように微笑んだ。

「な、んだ」

「別に?」

体がリラックスした一瞬の隙に二本目を差し入れられた。二本目になると圧迫感が強くなる。一気に根元まで入れられた途端、しこりと擦れあって快感が流れた。

体を落ち着かせるべく深呼吸を繰り返せば、汗の滲んだ額にリドの唇が触れた。

ゆっくりと啄むような軽いキスが、額、こめかみ、瞼の上に繰り返される。

だが、俺の中を暴く二本目の指は優しいながらも強引で軽く擦れるくらいに焦らされたかと思うと、いきなり強く抉ってきた。

指を広げることによって解して、なのに、衝撃に慣れた頃くらいにまたゆっくりと撫でていく。先の読めない刺激に翻弄されて、甘い快感に溺れきっていた。

俺はリドの服が皺になるのも構わず、といっても捨てる予定の軍服なのだが、それでも必死に広い背中にしがみついた。

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