「小野寺、今日がどんな日か知ってるか?」
「もちろん知ってますよ。嫌いな相手に向かって飴を全力で投げつけても許される日です。ポイント制だから当てれば当てるほど勝てるんですよね?」
「節分と西洋文化混ぜたそんな危険極まりないイベントやってたまるか。どんだけハロウィンを暴力沙汰のイベントにしたいんだよ」
 遠まわしに構ってくれるなと伝えたのにどうして気付いてくれないのか、聞こえないように舌打ちした。高野さんはトリックオアトリートとお決まりの文句と共に傲岸不遜な態度そのままに俺の反応を待っている。こう、八月が過ぎた途端人の財布を直撃してくる年中行事がひしめき合っているのはどうしてなのだろう。家から出ているため親戚付き合いからは離れた暮らしを送っているが、これが実家暮らしだったら息つく間もなく親類の子供たちの襲撃を受けて、問答無用にお菓子やらおもちゃやらお年玉やらをもぎ取られていったことだろう。ご祝儀地獄で苦しんでいる年代は多めにみるという法律でも作られないか現実逃避気味に期待しているのに、そんな気配一度もやってきたことがない。
「で、小野寺は俺に何してくれんのかな?」
 今回は穏やかな入稿劇だったと思う。先生たちは季節行事が好きというか、いつもとは違うテンションで盛り上がっていて、ハロウィン用の付録のイラストも前倒しで仕上げてくれたし、特別ページのレイアウトもノリノリでやってくれた。奇跡に近しい状態がプロットから完成まで続き、続々と届けられる原稿たちに、俺たち編集者や作家さんたちが顔を見合わせて何回も「これで大丈夫ですよね?」と確認する珍事が起こっていた。作家さんたちも信じられなかったようで毎月デッドに当たる時期に代わる代わる電話を編集部にして来て「どこか足りないページとか出てませんか?」と何度も入念に確認していた。普段の行いってこういう時に出ると思う。いかに普段締め切りをぶっちぎってランナーズハイ状態で締め切りに捻じ込んでいたかよく分かる。
 ポケットの中に忍ばせておいた飴を一つ高野さんに渡すと、俺がお菓子を持っていたことが意外だったのか目を丸くして、そしてつまらなそうに掌の上に期間限定でハロウィン用の包装になっている飴を転がして観察した。それにも飽きたのか、オレンジと紫のハロウィンカラーに染まった包みを開け、合成着色料ですと言わんばかりの真緑に染まっていた飴を躊躇いなく口に放り投げる。
「なにこれ、どうしたの?」
「――昼休みのときにコンビニで買ってきたんですよ」
「珍しい。世のイベントごとに興味ないって顔してるくせに。なんでこんなときだけ飴持ってんだ」
「クリスマスも仕事漬けで雑誌の華やかさとはかけ離れた殺伐とした職場で、どうしてハロウィンだけ遂行しようとするのかそっちの方が聞きたいんですけど」
「美濃さまがノリノリだから。「タダでお菓子貰える日って本当に幸せだよねー」って花咲かせて羅生門の如く菓子を奪っていく美濃に真正面から戦って勝てる勝算があるなら「俺はハロウィンに参加しません」って宣言して来い」
「……もう遅いですよ、高野さん……」
 そういうことは前日にでも言っておいてほしかった。少なくともそういった恒例行事を行うと知っていれば、なんとかした。お菓子の準備をする前に訳も分からないまま美濃さんに戦いを挑まれ、コンマ数秒で現状を把握し白旗を上げ戦線離脱を表明したのに、とても残念そうに「なんだー、小野寺くんはお菓子持ってないんだ」と、言葉に秘められた真実を拾い集めると「え? でもお菓子は貰うけどいいよね?」という圧力に屈しコンビニにハロウィン用のお菓子を買いに行く羽目にはならなかった。ちゃんと貢物よろしく大量にお菓子を購入していった。
 助けを求めて顔をあげれば他部署の皆さんはばっと顔を背けるし、普段は美濃さんと一緒に俺をからかってくる木佐さんは、今日は何故だが出社直後からパソコンと向き合って仕事人間モードに切り替わっていて、こちらの騒ぎに目もくれなかった。
珍しく早めに仕事を切り上げて、さっさと定時帰宅した童顔の先輩が必死になるときは、たいてい同居人である大学生絡みであるので大事な約束事でもしていたのかもしれない。帰りに馴染みの菓子店に寄ると言っていたから、ハロウィン関連のお菓子も買っていくつもりなのだろう。言葉にしていなかったが、思い出すようにくすくす笑みを漏らしていたから、たぶん予想は間違っていないはずだ。
 羽鳥さんも吉川先生との打ち合わせがあるとかでお先に失礼しますとエメ編を出ていったし、美濃さんは戦利品を詰め込んだ袋を当社比倍の笑顔と共に持ち帰っていた。本当にいい笑顔だった。「来年もよろしくー」と爽やかに笑いながら去っていった美濃さんを思い出してため息をついていると、笑みを噛み殺した高野さんの低い声が耳に届いた。視線をやると案の定悪い笑みを浮かべる編集長が居た。
「美濃さまこえーだろ。あいつ今日限定でお菓子ハンターに切り替わるからな」
「そんな駄目ハンター要りません。ちっとも役に立たないじゃないですか」
「その分今日だけは周りが社内にやたらお菓子持ちこんでるから、お零れ貰うにはもってこいの日なんだけど」
「おい駄目編集長。部下の暴走に便乗すんな!」
 確かに美濃さんは便乗したくなるのも分かるぐらい悪魔の尻尾をばたばた振っていたが、編集部の最高責任者がさっさと責務を放棄するなよ。むしろ他の編集者に迷惑にならないよう防波堤になってくれ。
 何故かエメ編には高野さんと俺の二人が残ることになって、更に不可解なことに一緒に肩を並べて退社する事態に追い込まれた。そりゃ帰る場所である自宅が隣同士で、隣同士ということは帰宅ルートがどっ被りで、言い訳めいたことを口にしてルートを離脱するしかないのだがそれを高野さんが許すはずもなく。結局こうして一緒の電車に乗って帰り道を並んで歩いている。その間全くハロウィンに関連することを口にしなかったので、このまま平和に一日が終わると思っていたのに。
「ハロウィンも元はハロウズ・イーブンのことですし、つくづく日本人ってイヴが好きですよね」
「盛り上がるからいいんじゃないの」
「あー、まぁそうですけど」
 ちなみに売り上げも上がるので、売る側のこちらとしては万々歳だ。
 不意打ちで「トリックオアトリート」という暴投球を投げつけてきたこの人によく瞬時に対応できたな。自分を褒めてやりたい。部下にお菓子を求めておいて自分は蚊帳の外で楽しむつもりかと睨みつけると、余裕たっぷりの態度でどうぞと目で告げられた。釣り針に自分から噛みつく魚も馬鹿だと思うけど、叫ばざるを得ない美味しい餌がぶらさがっているんだから、本能に従った魚を一概に愚かだとは笑えない。
 あまりに余裕綽々な態度が気にくわなくて、これが罠だとも考える隙もなく、言葉が口からついて出た。
「――――トリックオアトリート」
「いたずら防止のお菓子はうちでどーぞ」
「…………。……はい?」
 思わず立ち止り胡乱気な目で見つめると、俺の手を取ってやや早めの歩調で高野さんが歩き始めた。手が引っ張られ、つんのめりながら急いで横に並ぶ。
「コンビニの弁当より作りたての料理の方が美味いと思うから、ハロウィン料理うちで食べませんかって誘ってんだけど、分かんない?」
「……………………」
 わりと本能に浸食されていた理性が、忠実に首を動かした。
「――――食べてあげなくも、ないです」


 小さいころは行事にはわりと縁遠い生活をしていたと思う。だが留学先してからはキリスト教関係の行事は日本にいた頃とは比べ物にならない規模で経験できたし、色々と深く考えさせられることもあったが、そのなかでハロウィンはどうだったかときかれると首を傾げるしかない。
 留学生が多い地域のアパートで沢山の学生たちと共同生活をしていたのだが、各国から集まった彼らは信仰も様々で、どうしても問題が起こってしまっていた。ハロウィンもその一つだったことを覚えている。
 ハロウィンだといっているのにピエロの格好をして酒をしこたまのみそのままのテンションで「ちょっとバーに行ってくるね」とばちんと送られたウインクと共に、日本でいう北海道並の猛吹雪の気温の中薄着で外に出るという意味不明な行動を起こした同級生を見送ったときには「駄目だこの人たち。死ぬつもりだ」とひたすら心労に襲われたが、それはまだいい。化粧が崩れかけスプラッタ映像も真っ青な顔面と化していて、これ外で警官に遭遇したらこの人たち逮捕されるんじゃないかと遠い目になったが、それもまだいい。
 カトリック、プロテスタント、ロシア正教会、東方教会、多種多様な教義や御託を並べるのは結構だが、事なかれ主義の日本人からしてみれば、たかが一日だけのアメリカの大衆行事に何を目くじら立てる必要があるのかと頭を抱えたくなった。楽しむ人は楽しむ、楽しめない人は我関せずに徹する。そう注意書きを掲げてやっと彼らは納得したのだが、逆に言えばそこまで言わないと納得しないその頑固さをどうにかした欲しい。
なのでハロウィンは楽しむための行事と言うよりは、何故か要らぬ心労を抱え込む日と頭の中にインプットされている。
 日本でも受け入れられ始めたのはつい十数年のことらしい。今じゃ当然のように通用している言葉だが、確かに自分がまだ幼稚園の頃は「トリックオアトリート」という決まり文句を聞いたこともなければ知りもしなかった。
けたけた音を鳴らして滑稽さを表現しているかぼちゃをジャック・オ・ランタンと呼ぶことも知らなかったし、一体何のための行事かもよく分からない。ただ成長するとともにぼんやりと「子供がお菓子を貰える日」ということは理解した。まさか種火のウィルが頑張って悪霊が入ってこないようにとせっせと退治しているとは想像もしなかったが。このかぼちゃが家の前ででんと構えて悪霊を口八丁手八丁で追い払うのはシュールな光景だが、それもまた築かれてきた伝統なのだろう。意地悪な悪霊をなんとかしようとする頑張るかぼちゃを想像すればそれなりに愛らしくはなる。頑張ればなる。
「でもお前はすべからく年中行事を人の家にやってきて食事にありつく日と勘違いしていそうだな」
「……だったらはじめから誘わないでください。冷蔵庫に二人分の材料潜ませて作らないでください」
「多めに作った方が楽なんだよ」
 踏ん反りがえっても、エプロン着用でホワイトソース作っていたら様になりませんよ、高野さん。
 出来上がったホワイトソースをかぼちゃに入れて、その上に茹でたブロッコリーとチーズをのせる。前もってかぼちゃは過熱しておいたから十分程度オーブンに任せておけば完成する。とろとろに溶けたチーズと、こんがりと焼き目のはいったかぼちゃの断面を見て、思わずサイドメニューのサラダを盛り付ける手を止めてしまった。日本って、本当にこういう逆らい難い陰謀に巻き込まれていると思う。ハロウィンはかぼちゃとお菓子会社の陰謀、クリスマスは七面鳥とケーキ会社の陰謀、ヴァレンタインはチョコ業界の陰謀、ホワイトデーは洋菓子店の陰謀だ。……なんか、えらく食べ物につられやすい可愛いらしい陰謀だけど。今日も日本は平和ですってこういう時に使う言葉だっけ? ああなんか違う気がする。
 手際良く完成に近づくかぼちゃグラタンを横目で見つつ、サラダを置いて、すでに完成した鶏もも肉を盛り付ける作業に手を付ける。下ごしらえを済ませた鶏もも肉をニンニクや塩コショウで味付けし、焦げ目が付いたところで白ワインを追加し蒸し焼きにする。その上から南瓜ペーストをかけて完成。ぎりぎりハロウィン風に見えなくもない。
 夕飯の御相伴にあずかるとはいえ、おんぶにだっこで高野さんに甘えきることは流石に良心に咎める。火を扱うメインメニューに関わることは許されていないが、いくら不器用だと散々この人に馬鹿にされてきた俺でも盛り付けや片付けぐらいは出来る。出来ると思いたい。なんか意味深に笑っていた高野さんに「皿の値段教えようか?」と囁かれたが、完璧主義者のあんたがどの食器を愛用しているかぐらい分かるし、リアルな値段を知ってしまったら何も出来なくなるから丁寧に辞退しておいた。
「向こうってなんか派手なハロウィンのお菓子とかあんの?」
 パイと鶏肉とサラダとお酒と、机に並べながら高野さんがきく。俺が向こうに留学していたことをこの人は知っているからその質問になったんだろうけど――もう十年前のことだから、あんまり思い出補正がかけられた信用にならない記憶しかない。なんとか手繰り寄せて印象深いものを述べていく。
「基本はパーティでしたけど、――可愛い系よりリアル思考でしたね。脳味噌とか、骸骨とか、やたらリアルで泣きかけました。後はなんだろう……水色とか、緑とか、ピンクとか、とりあえず目に付くもの全てが、原色?」
「食の感覚の違いってまんまアメコミとコミックの差だよな。俺スターウォーズの漫画も日本版支持するわ」
「すみません、そのスターウォーズ云々はよく分からないんですけど、確かに派手めではありましたね――ああ、あとキャラメル・アップル。すごく好きでした」
「キャラメル・アップル?」
「日本でいう林檎飴みたいな形をしているんですけど、季節の風物詩の典型的なお菓子でした。ファーマーズ・マーケットにそれが並び始めると、ああハロウィンが近いんだなぁって思いましたよ。欧州でも一般的ですけど、アメリカはもっと種類が多くて、シュガーシロップでコーティングしたものを「キャンディ・アップル」、キャラメルの場合を「キャラメル・アップル」って呼んでました。チョコレートもあって、西部か東部で好みが別れるそうです。俺はキャラメルの方が好きでしたけど――日本も東は味が濃い目で、西は薄味って言うでしょう?」
「ふーん」
 チョコレートコーティングのものはあまり好んでは食べなかったが、キャラメルは自分でもどうしてここまではまったのだろう? と首を傾げるくらい購入していた気がする。
 作り方は至ってシンプル。林檎の中心部をくり抜き、そこに棒を差し込んで、自分の好きな味でコーティングする。あとは砕いたナッツやチョコレートなど好みのトッピングを上から振りかけて、食べる。本当にこれだけで、それなりのデザートが完成するのだから驚きだ。恐るべき林檎。恐ろしいカバー能力キャラメル。その作業すら面倒だと感じれば、すぐにつけて食べられる「キャラメルディップ」なるものが売り場に登場するので、それを購入すればいい。ただし家庭で食べる場合はりんご飴の様に仕上げると汚れやすいので、スライスしてディップにつけて食べるのがお勧めと友人たちは言っていた。
 ハロウィンの時期になるとコーティング用粉末を買いこんで、一口サイズにカットした林檎にキャラメルソースとカラースプレーをトッピングして、今だけだから! と自分を誤魔化してカロリー計算を除外して独特の甘みに酔っていた。日本に帰ってきてコーティング用粉末がスーパーに存在しないことに衝撃を受けたが、よくよく考えてみれば健康志向が高い国民が多いこの国で、糖尿病を引き起こす要因にしかない砂糖の塊を置く訳がない。
 仕方ないので日本に帰って来てからは、市販のキャラメルを皿にあけてレンジで溶かし林檎にかけて食べたのだが、やはりどこか物足りない。こう、「これは人類の敵だ」という具合にしか見えないあのキャラメルの中に漬けて食べたい欲求にかられる。
「だったら明日キャラメル買い込んで作ってみる?」
「………………」
「どうせ休みだし。輸入店回ればキャラメル袋売りであるだろ。つかお前がそんな目輝かせながらキャラメルへの愛を語られたら俺の方が食べたくなってきた」
「…………愛は語ってませんよ」
「嘘言え、尻尾揺れてるぞ。気にくわなかったら提案したときに即却下すんだろーが。はいはい、いいですよ。明日作ってやるからデザートはもうちょっと待て」
「…………、…………」
 すっごく食べたい。高野さんが作るとなるとたぶんトッピングの仕方も綺麗だろうし、プロ顔負けの(ていうかキャラメル・アップルにプロも素人もないんだけど)、すごく綺麗に仕上げてくれると思う。これ売りものじゃない? ってぐらいのものを。でも素直に頷くのは嫌だ。明日もこの人と一緒に過ごす予定で埋められるのが嫌なのだが――うっかり頷きかけている自分もいる。そもそも尻尾が揺れてるといういい方もむかつく。ご主人様に会えて喜んだ犬みたいな表現もむかつく。この人の全部がむかつく。でも、
「…………作ってくれるんですか?」
「作りますよ、律が食べたいって言うなら」
 ああなんだろう、本当にハロウィンを気にくわない人物に飴をぶつけて許される日になってくれないかな。俺全力でこの人にあてる。敬遠指示無視して全力であてにいく。
 ほかほかの出来たてのハロウィン料理を眺めながら、そういえばメイン料理はあるのにデザートがないことに気付いた。こいつ、いたずら防止のお菓子をどうぞとか言っておいて、さてははじめからこの展開狙いだったな……! キッと睨みつけるとどこ吹く風と高野さんがグラスに手を伸ばしている。この野郎とこめかみを引きつらせて、グラスを手にとって、一応の礼儀として高野さんのグラスと重ねてかちんと音を響かせた。
「――作ってもらうのなら、材料費は俺が持ちます。そこまでは甘えられないんで、いいですか、俺が支払います」
「それで納得するならどうぞ。ただしそのキャラメル・アップルだけな。それ以外の夕飯の材料は俺が出す」
「お構いなく、夕飯の時間までは居座りませんから。さっさと済ませて、さっさとお暇します」
「そう遠慮せずに」
「遠慮させろ」
 手を合わせていただきますと言った後、かぼちゃグラタンの表面をざくざくと削って、かぼちゃを下のホワイトソースに絡めて口に運んだ。……噛みしめるように食べて三秒、言葉を失くしスプーン握りしめて震えていると、高野さんのそれはそれは楽しそうな声が聞こえた。
「コンビニ弁当はしんどいよなー。なぁ律、明日も夕飯うちで食べてくだろ?」
「………………」
 陰謀にのせられている。会社業界その他諸々、そりゃあ泣きたくなるぐらいに陰謀がそこら中に渦巻いていて、どう足掻いたって台風の目のように巻き込まれて流されるしかない状況が日本には掃いて捨てるほど転がっている。
 額を右手で覆って呻いた。
「――――考える時間、ください」
「一分」
 この野郎、もうちょっと時間よこせ。
「短い。せめて五分ください」
「結論が一緒なら何分でも変わんねーだろ。何食べたいかリクエスト決めとけよ」
「…………四分」
「往生際の悪い」
 でもその陰謀に飛び込む側としては、結構勇気がいる。だから二の足を踏むし、躊躇いもする。それだけは分かって欲しい。
 だってこの陰謀がこんなに楽しいことだなんて、俺は知らなかったから。


「林檎買ってくるだったら、多めに買ってきてタルトでも作るか。ドイツ風、オランダ風、イタリア風、どれがいい?」
「オランダ風で」
「…………お前そういうとこだけ即答だよな」





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埋没・別館のまい姉からいただきました!
もうね、私が貰ってこない訳がない。
風邪っぴき同盟1の重症だったのにそんな中でこのクオリティ…!
脱帽すぎて毛根まで飛びかけました。だから最近抜け毛ヤバいのか私←
餌付けされる律が可愛すぎて発熱中の熱が上がりました。
かぼちゃプリンが食べたくなってスーパーにも行きました(笑)
全部お持ち帰りしたかったのですが、流石に自重しろ!と思ったので高律だけ頂きました!でもやっぱり後悔!全部持ち帰ってくれば良かった!
だけどハッピーハロウィン!←
幸せだ!私!←
幸せのおすそ分けありがとうございました!

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