求めるままに交わること数回、飢えが有る程度満たされたおかげで理性が戻ってきた。
絶頂のせいで体に力が入らない恵の体がくずれおちる。
淫らな水音を立てて奥に幾度も放ったせいでぬかるむ其処から俺自身が抜け出てしまう。
それを悲しそうに嫌だと訴えてくる恵の腰と腕を掴んで、寝転がった自分の腰の上に跨がせた。
恵の中で何度達しても恵の痴態を見るたびになお硬くなる其れ自分の精液で染まっている其処に宛がう。
手は恵の体を支えるだけにして恵の自重で飲み込ませる。
何度交わってもまとわりついて締め付けてくる中は絶品だ。
蕩けきっている恵は味わうように俺を収めていく。
「…ぁ…ふく、…はぁっ……んぁ…」
すべてを見逃したくないと恵の痴態を見続ける。
眉を寄せて快楽に耐えようとする恵の可愛らしい顔。
恵に強請られるままに付けた赤い花びらの痕。
白い液に塗れ、俺にすべてを曝け出している淫らな其処。
少しずつ飲み込まれていた俺のモノは恵が息を切らしながらすべて収めていた。
それを確かめるように繋がっている際に指を這わせる。
「ひゃん! えーま、やだ!」
逃げようと揺らしたがすべてを飲み込んでいるためと俺に押さえつけれているせいで、快感を生み出しただけで終わってしまう。
体をぴくんぴくんと痙攣させて耐えるその様子は、堪らないほどいじらしい。
「恵、動いて…」
恵を見上げて強請る。
何時もならばこれで動いてくれるが今回は違うようで、寂しそうな顔をされ何か訴えている。
「どうしたの、そんな寂しそうな顔しないで…」
言いたそうだけど、言えないと口を噤む恵に腰を揺すって優しく促してみる。
頭を振って快感を散らす恵は、恵の腰を掴んでいる腕を邪魔そうに見る。
「…この体制、…やだ…」
今までこの騎乗位を嫌ったことは無かった。
むしろ気に入っていたはずなのに、今になってと不審思っていると、恵は体の力を抜いて俺の上に重なってきた。
甘えるように俺の首筋に擦り寄って、かぷかぷと噛んでくる。
拗ねた様子の恵の頭を宥めるように撫でた。
「…恵」
いやいやとさらに強く噛みついてくる。
「えーまが遠いから、やだ」
ぽつりと呟かれるとすがりつくように背中に腕を回して抱き付いてくる。
恵のいじらしさが可愛くて可愛くて堪らない。
「ん、恵…ごめんね」
お互いの熱を分かち合うように重なり合って、離れないようにしっかりと抱き締める。
お互いの熱を確かめて、思いをのせて名前を呼び合う。
視線を絡めたままキスを重ね、求めるままに腰を揺らした。
緩やかに登り詰める絶頂。
恵の体温に包まれている今、恵から温かいものが流れ込んでくる。
甘い甘いそれが荒れていた俺の中を癒していく。
幸せとしか、言い表せない。
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