夢中でキスしながら、恵の服を剥いでいく。
海外に行く前に刻み込んだ記憶の姿よりも幾分細くなった恵の体に、手を這わせて確認する。
肌は変わらずしっとりとした滑らからなままだが、掴んだ腕や腰の感触が頂けない。
確実に細くなっている恵の体に、怒りと罪悪感、だがそれ以上に満足を覚える。
江住から報告されて知ってはいたが、俺が居ないと食欲がなくなる恵。
その証拠だと言わんばかりに細くなった恵の体。
俺は恵が居なくなったら生きていけないのは自覚済みだが、恵も俺と同じ域まで俺に依存してくれていたことにどうしようもなく心が歓喜に打ち震えてしまう。
大変喜ばしいことなのだが、細くなった恵は流石に可哀想だと胸が痛い。
家の事情だろうが恵と長い間離れるのはダメだと痛感して、今後は決して離れないようにしようと心に刻みつけた。
やや柔らかさが無くなった恵の体を一糸纏わぬ姿にして、唇を放して恵の体のすべてを見る為に体を起こす。
行く前の晩にあれほど刻み付けた赤い痕はすっかり消えてしまっていた。
記憶を思い起こし消えた痕を辿るように指を恵の体に這わせる。
「俺が帰ってくるまで残ってるように付けたのに、残ってないね」
「瑛真、ごめん。消えちゃった…」
「仕方ないよ。流石に二週間だとね」
執拗に痕を付けた胸と腰と太腿に視線を這わせて残ってるはずは無いのに探し回る。
「……………瑛真、…」
「ん? 何、恵?」
するりと背中にあった恵の腕が離れ、代わりに俺の顔を掌で包みこまれ恵と視線を合わせた。
潤んでいる恵の瞳には情欲がはっきりと浮かんでいて、とても美味しそうだ。
「瑛真、消えちゃったから、また、付けて、いっぱい…」
微かな恥じらいをもって言われた何とも甘美な願い事に頷かないはずが無くて、恵の手を離させて首に回させると恵に見せつけるように胸に吸い付いた。
吸い付く度にピクンピクンと体を揺らす恵の、格別反応してくれる箇所の一つである胸の桃色の頂を口に含み吸いあげる。
「──ッあぁ、っは」
快感を散らすように悶える恵の乳首を放すと俺の欲をそそる程卑猥に赤く染まった。
指で弄っていた逆の乳首と対比するとどれほど色付いたかよく分かる。
くらくらとしそうなほど淫らな光景に、舌なめずりしてしまう。
我慢できずに微かに割れている恵の腹筋に舌を這わせ舐める。
思いついたように時折、肌に吸い付き痕を残す。
緩やかに揺れている腰に辿り着くと、びくりと揺れたそこに痕を一つ残して、掴み取った脚に舌を這わせた。
足の指から丹念に舐める。
踝から脹脛まで丹念に舐めあげ、辿り着いた膝に触れるだけのキスを一つして、太腿に吸い付く。
日に当たらないそこは白く、赤い花びらがとても綺麗に咲いてくれる。
満足いくまで花を散らすと、逆の足に舌を這わせた。
「──ぁ…」
ちらっと恵の方を見ると、もどかしげに揺らめく恵の腰で揺れる瑞々しい果実の先端から零れ落ちる蜜の筋が幾筋もある。
俺に喰われるために存在していると言わんばかりに健気に勃ち上がっている其れが愛おしくて、誘われるままにパクンと食べた。
「ひぃっっ!」
口に含み舌を亀頭の窪みを抉るように舐めあげると我慢できなかったようで、勢いよく放たれた。
恵のモノならすべて愛おしいので、零すことなく飲みこんだ。
出し切るように吸い上げ舐めとる。
そのせいでまた固くなったそれが可愛くて仕方ない。
可愛がるように指で撫で上げつつ、顔を上げ恵の様子を窺う。
恍惚と感じ入っている恵は、俺を見続けていたようですぐさま視線が合った。
恵の瞳が嬉しそうに、それでいて悪戯を閃いたと言うように輝く。
するりと俺の手から足を外した恵は、誘うように俺の腰に足を絡める。
「えーま、早くえーまを直接感じたい」
官能を引き出すように腰に絡まっている脚の悩ましいしぐさに下半身がビリビリする。
「恵、愛してる」
恵に貪る勢いで口付けて、サイドチェストに置いてあるローションを取り出し、恵の後口にぶちまける。
早急に溶かし、ほころんだ其処に煽られて育ちきった怒張を押し当て、一気に貫いた。
待ちかねたように絡みついてくる柔らかな襞に、理性は擦り切れた。
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