吸い寄せられるように瑛真に向かっていく俺の体。
ドキドキが止まらない。
だって、だって、瑛真がキラキラしてて、カッコいいんだもん!
仕方ないよな!
なッ!
うわ〜、俺キモッ!
なんだよ俺、何処の乙女だよ……
マジ引くわ〜
でも、瑛真カッコいい!
「恵、走ってきたの?おでこに髪の毛付いてるよ」
優しく髪をかきあげてくれるキレイな長い瑛真の指が、汗が伝っている俺の顔の輪郭をなぞる。
その行為にぞくぞくするのは、俺だけか?
俺って変態!?
顎までなぞっていた瑛真の指が離れる。
その指は瑛真自身の唇に持って行かれ、ペロリと舐められた。
「ふふ、しょっぱい」
瞬間、俺の頭は沸いたと思う。
もう、変態でも何でもいいや。
瑛真、エロ過ぎ…
「恵、おいで」
いつの間にか腰に回っていた腕に導かれるまま部屋に入り、ベッドに押し倒される。
「瑛真!」
柔らかいベッドの感触が背中に有ると分かると、我に帰った。
「まって、瑛真! まって! 汗かいたから、シャワー!」
覆い被さってくる瑛真の方を押し返そうとするけど、瑛真に耳に息を吹きかけられると力が抜けた。
「待てないよ。待てない。恵がいけないんだよ、あんな可愛い顔して、しかも走って来てくれるなんて…」
耳に囁かれてた声が遠のく。
鼻が付きそうなほど近付いた瑛真の顔はいつも通りキレイな笑みを浮かべているが、瞳はギラギラしてる。
「待てるわけが無いだろう?」
宣言と同時にベルトを外され手早く制服のズボンを下着ごと引き抜かれる。
ブルンと出てくる瑛真のエロさに反応した息子が瑛真の手に包まれる。
形を確かめるように撫でるその手つきに、愚息は更に硬くなった。
「恵は我慢、出来るの?」
瑛真に煽られて、もう先走りまで流している俺の息子さんは素直だ。
少しばかり伏せたまぶたに瑛真は優しいキスを落としてくれた。
「出来ないよね」
「……む…り…」
絞り出した答えに、瑛真は破壊力抜群の笑顔を見せてくれた。
「俺が恵をそう言う風にしたんだから、当たり前だよ」
満足そうに口の端を上げる瑛真の顔は、いつもの王子様じゃなくて、王様だった。
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