「恵、一つ訊いていい?」

「うん、なに?」

「染めてから猫科した?」

「……してないけど?」

「そう…、じゃあ染めた髪が猫科した時どうなるか分からないのか…」

「…………」

恵の顔色が悪くなり、無言で洗面所に消えていく。

暫く後。

素っ裸のまま、耳と尻尾も出したまま涙目で瑛真に抱きつく。

「二度と髪染めない!!」

「……うん、わかった」

よしよしと頭を撫でる瑛真は呻くように呟く恵の言葉に苦笑した。

どうやら想像以上の無理な姿だったらしい。


おしまい


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