今日は天気がいいので屋上でサボ、一眠りする事にした。
したら、何かが倒れてた。
「…なにしとる」
「日干し」
よく見るとその何かは数日前に見た女子生徒で思わず眉間に皺が寄ってしまったが、たぶん苗字(だったか?)はうつ伏せに寝転がっていたので顔までは見られてはいないだろう。
…それにしても、うつ伏せで両手足を真っ直ぐに伸ばして寝ている様は中々気持ち悪いのぅ。
「あ、どうぞ気にせず」
「そうさせてもらうかの」
とは言ったものの、気にせずにはいられないだろうと、とりあえず眠気がくるまで少し観察することにした。
あれから一時間近く見ているがコイツ、ピクリとも動かない。
生きてるのか死んでるのかもわからない。いや、生きてはいるんだろうが。
しかしこんな日当たりのいい場所で寝とったらコイツ日射病になるのでは?と柄にもない心配をしてみたが確かめようがないので(だって起こしたくない)そのまま放置してそろそろ戻ろうとした、ら。
「うっくらくらする…」
むくり、と起き上がった苗字に不覚にもビクッとしてしまった。
しかし苗字の方をよく見てみると頬が真っ赤になっていて目がとろんとしているので、やはり日射病の可能性を考えて再び寝込んでしまった苗字を抱えて保健室へ急ぐのだった。
幸い授業が終わる前だったので、はやし立てるような声も悲鳴もないのが救いだった。
そういえば、コイツを助けたら小さな幸運があるんじゃっけ?まあ、期待せずに待ってようかの。