「名前、何か食べたいものある?」
「んー…特には」
あ、何でもいいって返事は相手を困らせるんだよね、よくテレビで言ってるし。でもふとした瞬間言っちゃうんだよね。
気を付けよう。
「フリッピーさん、あそこのハンバーガー店に入りましょうよ!」
「そうだね、じゃあ行こうか」
チリーン
「いらっしゃいませー!あら、フリッピー」
「やあペチュニア」
「空いてるところへどうぞ!あとそちらのお嬢さんは?」
「名前だよ。新人さん」
「ども」
「あらあらあら、よろしくね!私のことは好きに呼んで!」
ペチュニアちゃん(と呼ばせていただこう)は私達にウィンクを飛ばしてお仕事に戻っていった。凄い可愛い。あとで是非ゆっくりお話をしたいものである。
やっぱり女の子は、いい。ここ数日謎のお兄さんことヘルメットさん…ん?ハンディさんだっけ?まあなんでもいいや、お兄さんと双子のコソ泥、長身の殺し屋に天使と悪魔が同棲しているフリッピーさんとしか会ってないもんなー。
…私ってもしかして友達少ない?
あれ、なんか前まで、もっと女の子と接する機会があったような…うーん?
「名前顔が面白いことになってるよ」
「失礼っすねフリッピーさん!?」
「ごめんね、悪気はないんだ。そんなことよりなにか悩んでるの?」
ふ、フリッピーさんったらぁ…お茶目さんなんだから…!
なんだか敬語辞めてから急に遠慮しなくなったね?あれ、私の気のせい?
でも目の前を見ると本当に心配そうな顔をしてこちらを見てくるフリッピーさんがいて疑っているのが申し訳なくなってくる。そ、そうだよね、フリッピーさんは今天使フリッピーさんだからきっと気のせいよね!名前ったら!
「あ、もしかして顔が面白いって言ったの気にしてるの?ごめんね、僕嘘吐けなくて…」
悪 意 し か 感 じ ら れ な い … !
「い、いえー!気にしてませんよ!」
「よかった!そうだよね、名前神経太そうだもん」
「あははは…グスッ」
フリッピーさん意外に毒舌家でした。
挫けそう。鼻から汗流れ落ちそう。