……………が。






「よし影分身。首飛ばせ」

『!?』




いやそりゃ驚くわな。いきなり出されて命令が死刑勧告だぞ。俺ならしない。




『どうすれば飛ぶんだ?』



考えが甘かった!



「首斬れば?」

『斬った瞬間俺は消えるぞ』

「ああ。そうか…じゃあ影分身無理じゃねぇか」





納得の仕方が些かお子様には聞かせられないが、影分身は素直に消えた。

これで諦めてくんねぇかな。



ナルトはおもむろに自分の手を見つめ、掌にチャクラを溜めて思案する。
今度は何する気だ、とそれでも書類を片付ける手を休めない自分を褒めてやりたい。



すると、



「……首飛んだ後再生するのは可能か?」



おい。今嫌な事が聞こえたぞ。



「野菜などは断面の繊維などを崩す事なく綺麗に切断すると、合わせた時に再生するわ」




……ああ、野菜か。野菜の話だよな。良かった。良からぬ事を想像しちまったぜ。



「一度やった時成功したぞ」




それはすげぇな。

普通に尊敬できる…のに


何故だ!何故寒気立つ!?

おい、ちょっ
こっち見んなお前ら。






「シカマル」

「……よせ。やめろ。俺を呼ぶな」

「ブルーシート用意出来たわよ、ナルト」

「部屋が汚れなくて済むな。流石俺の秘書だ」

「光栄だわ」

「汚れ!?っておい、なんだその包丁」

「以前包丁だったから、同じ得物の方が上手くいくだろ?」

「包丁は得物とは言わない!」

「大丈夫よシカマル。ナルトが再生してくれるわ」

「勿論傷痕まで綺麗に消してやるから、な?」

「それが情けだとでも言う気か!?ちょ、やめろ…近づくな!」







警告。警告。
俺の全身全霊が、長年の勘が、付き合いが、総てが、


奴らは本気だ、と訴えている。




じりじりと後ずさる。
目を背けたら終わりだ。
背中を向けるな。
このまま、出口まで向かうんだ。




「シカマル」
「シカマル」

「!?」










「「逃げられると思うなよ?」」








シカマルの冷や汗が全身を伝った後、断末魔とも取れる悲鳴がその夜響き渡った。









BAD END








【オマケ】



シ「有り得ない。ありえない有り得ないありえない有り得ない」

ナ「つまり人間は野菜と一緒だと言う事か」

「それだと私も野菜と同じって事になるわ。納得しかねる」

ナ「そうだな。少なくとも俺は野菜ではない」

「私もよ」

シ「俺もだァァァ!!」









【オマケその2】

数日後。



「いやあ、シカマルって本当からかい甲斐があるわね」

ナ「くくく。ただ気を失わせただけなのにな。」

シ「は?…え、ちょ…はぁァァァア!?」






俺の知る、うずまきナルトと名前と言う人物の認識に追加事項。


『人を全身全霊でおちょくるのが大好きである』


戻る 
「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -