「も、無理……はあっ、ゲホッ」
「ワタシもです……」
「た、たるんどるぅぅっっ!!!!」
「……………」
「あれま、柳が動きません」
「ただの屍のようだ」
「特に突っ込みませんが、大丈夫ですかぁ?」
「「大丈夫じゃな、い………!!!!」」
バレンタインまであと3日。こんな鬼ごっこが、今日明日明後日と続いた。
女子達は凄まじく、レギュラー達が逃げると大群で襲ってくる。
逃げるレギュラー
追いかける女子達
笑うマネージャー
なにげに好きな子の話題を持ってくる幸村
それに気づかないマネージャー。
まさに地獄絵図が広がっていた。
そしてバレンタイン当日。
「名前先輩は、バレンタインチョコくれないんすか?」
「そうじゃそうじゃ」
「欲しいぜぃ!!」
プリガムレッドがそう急かし、その他も止めないことから欲しいのだと伺える。
「欲しい?」
「「はい/うん」」
「……で、でも、」
「?どうかしたか?」
そっぽを向き、俯く名前に柳が不思議そうに声をかけた。
「みんないっぱい貰ってたから、もう要らないかなぁって思って……
い、いや、いちお作ってはあるんだけど、ね…?」
恥ずかしそうにそう溢す。
レギュラー達には破壊力が抜群だ。
かわいい…!!
この言葉がその空間を占めていた。
しかも手作り…!!!
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