「…で、結局どうするんスか…?」

「よくぞ聞いてくれました
ワトソン君」

「赤也ッス」

「ワトソン君、私は考えたのだよ」

「赤也ッス。名前先輩」





赤也の訂正も華麗にスルーし、名前は部室内をぐるぐる廻り始めた。



腕を組み、歩き回る姿はさながら探偵のよう。




「バレンタインまであと3日。君たちには女の子からのプレゼントを受け取ってもらいます」



自信満々に言い放った名前に、疑問が重なった。


「どういうこと、ですか?」


柳生が言葉を発する。

もともと見えていなかった目が、汗やらなにやらで余計見辛くなっていた。



「だーかーらっ、1日で全部渡そうとするのが駄目なんだよ!」

「だから、バレンタインの前に受け取って、少しでも名前の負担を減らそうってワケ」



今まで黙っていた幸村が名前に歩みより、背中合わせにして立つ。



幸村も腕を組んでいて、どこかで見たことのあるような構図になっていた。



幸村の予想外な登場に、驚きを隠せないレギュラー達は、幸村と名前に詰め寄った。

 
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