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今日1日の修行をなんとか終えて
仲間たちはみんな疲れ果てて寝静まっている深夜…といっても今が何時かなんて分からないのだけれど。
忍び足で恋人の寝床に向かうもそこに人の影はない。
はて。としばらく考えて頭に浮かんだ場へと足を伸ばす。

「ここにおったか!なんや、眠れへんのか?」
「謙也か。こんばんは。」
こんばんは。と答えてそこそこ身長もある男にしては随分と細っこい体が自分の胸に収まるように腰を降ろす。

「プリッ!謙也どうしたん?身体近すぎじゃ」
「ええやん。誰も見てへんし、せっかく会えたっちゅーのに修行の間はこんなことできへんし、俺はものっそい欲求不満なんや!!」
なんてふざけてみたはいいがバクバクと加速する心臓の音が伝わってはいないかと心配になる。

「いつまでこんなイカれた修行続くんじゃろうか…」
「本間になぁ…まあ俺としては負け組になって仁王と一緒っちゅーだけで天国やけどな!」
どうやらドキドキと高鳴る鼓動が伝わっていないことにそっと胸を撫で下ろす。
「そんなん言うとるのが真田やコーチに聞かれたら大変じゃよ?真田なんか他校であろうと問答無用!たるんどる!って鉄拳食らわせてくるけぇ」
本物としか思えない物真似をしてケラケラと笑う仁王の髪をぐしゃぐしゃに撫で回し
「恐ろしいこと言わんといてーや」
と返しながらもやっぱり負け組で、このメンバーで良かったなと思う。

勝ち組となってあの馬鹿でかい合宿所でさぞかしVIP待遇で練習ているであろうあいつらだって、友人や従兄弟としてはいい奴だ。
しかし仁王のこととなれば話は別で。
四天で言えばエクスタシー野郎や小春はもちろんのこと、意外と千歳も危険で安心出来るのは師範だけ
立海と氷帝の要注意人物もうまい具合に勝ち組になってくれた…柳と日吉が少し不安ではあるが。
比嘉の田仁志は食べ物のことで頭がいっぱいだし甲斐はゴーヤでどうにかしよう
青学の河村大石は心配いらないし桃城と海堂は勝手に2人で勝負してくれる。
東西ルーキーは1年生、まさか負けるわけないはずだ。

「仁王を狙っとるやつがぎょうさんおるからな、心配なんや」
「狙っとるって…俺に好意よせるやつなんかそうそうおらんじゃろ?」
「自覚してへんのがまた問題っちゅー話やで…」

仁王は人の気持ちや考えに敏感なわりに自分に向けられている好意に疎すぎるのだ。
ため息と共に腕の中の仁王をぎゅうっと抱き締める。
「そんなに心配せんでも俺には謙也だけやのに…」
ぽつりと零れた仁王の呟きに少し穏やかになっていた心臓の音がまた強くなる。
この詐欺師は普段素っ気ないのに突然こんなことを言いだすのだ。
「今のは反則や…」
どうにか言葉を返すと
「謙也、さっきから心臓の音、すっごいぜよ」
と仁王の声が返ってくる。
あぁ、ばれてたか。やはり詐欺師は騙せない…と思ってちらりと仁王の方を見れば
月明かりに照らされているその顔は赤く染まっていて
「そういう仁王も照れとるやん」
と笑って赤い鼻をつつく

「照れとらん!」
プリプリとおかしな擬音語を発しながらさらに顔を赤らめてそっぽを向く恋人が可愛くて仕方ない

「…俺にも仁王だけや!」
そらされた顔を覗き込み満面の笑みを見せてやり目を見開いたままの仁王の唇にキスを落とす

こんなところを三船コーチや真田に見られたら
殴られるどころじゃすまないかもしれない
まあそれでも構わない。
この愛しい彼に関することなら俺はヘタレなんかじゃないで!
と明日財前に自慢してやろう。


謙仁でした!
なんだかぐだぐたな話になってしまい申し訳ないです。
でも謙仁ってなんだかほのぼのさせやすいですね!
謙也に雅治って呼ばせたい!


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