星月学園にはとある噂があった。夜になると、鋼鉄のような皮膚を持つ巨大な人食いライオンが現れ、生徒や職員達を食べてしまうという。そんな話は噂、所詮は噂。どこの学校にも七不思議のような、夏に涼しくなる噂なんてごろごろと転がっているもの。なので私は全く信じていなかった。むしろ、馬鹿馬鹿しい。

「神話科の3年が…死んだらしい…」
「え…?」
「朝倒れてたのを発見されたらしいんだ」
「まるでライオンに食いちぎられたような死体だったらしい」
「もしかして、あの噂本当なのかな…」
「…馬鹿馬鹿しい、所詮噂だって」
「あのなあ!だからこうやって現に…だーっお前はなんでそんな冷めた女なんだよ!」
「その先輩だって所詮自殺。自分を殺めるなんて馬鹿馬鹿しいわ本当」
「…自殺にしては死に方惨いぜ?」
「ははっ何なら私夜見張っててもいいよ?本当に人食いライオンが出るのか」
「言ったな…?」
「言ったよ」

というわけではっと鼻で笑って宣言してしまった私は、夜思い出したかのように外を散歩していた。天体望遠鏡もいいけれど肉眼で見る星空も最高だ。今の時期に見えるのは、獅子座かな。

バタッ

遠方から凄い物音がした。その直後に人の悲鳴が聞こえ、あたりが静かになった。…なんだ、これは。悲鳴の聞こえた方へ向かうと、暗くてはっきりは見えないが人影が見えた。

「…陽日、先生…?」

思わず口に出していた。

「お前…見たな」

そこには、男子先生を食いちぎっている陽日先生が居た。




「という夢を見ました」
「何で俺が人食いなんだ!!大事な生徒を食うわけないだろ!?」
「いやーギリシャ神話読んで寝たらこうなりましたよね!」
「よりによって何で俺なんだよ〜…夢とは言え、自分に失望だぞ…」


ごめんなさい陽日先生!





ありがとうございました。返信は日記にてさせていただきます!





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