16

何度となく尻を打たれ、その度に反省したか問われる。怪人は羞恥と痛みと屈辱に身悶えながら、なけなしのプライドで反抗した。

「ひぐ……ちくしょ……殺してやる……」

ぱん! ぱしっ、ぱぁん!

「はぐぅっ! っ……ふ、うう……」
「反省した? ……もう意地張らないで、ちゃんと反省して、ね?」
「う、うるさい……ひっ、ひっぐ……だ、だまれ……」
「……泣かないで」
「だ、だれが泣くかっ」

怪人は唾を吐き散らして怒鳴り返す。だが、打ちっ放しのコンクリートの床に点々と散らばる水跡は誤魔化せない。

悔しい、腹立たしい、痛い、もう嫌だ、辛い。
尻が火のように熱く痛む。いつ間にかグリーンは足の関節を極めるのをやめていたが、既に走って逃げることは出来ないだろう。
みっともなく尻を突き出して尻を打たれ続け、年甲斐もなく痛みに泣く。そんな自分が心底情けない。

「……う……ぅ…」
「ごめん。少し強く叩き過ぎたね」

泣き出した怪人に、グリーンは決まり悪そうに頭を抱える。
グリーンの目から見ても怪人の尻は痛ましいほど赤くなったいた。……実際はもともと多少赤みがかった臀部なのだが。

グリーンは暫く悩んだ後、怪人の尻たぶにそっと舌を這わせた。

ぴちゃ……ちゅる……

「ひっ?! な、やぁっ、な、何をっ」
「痛そうだから、唾をつけようと思って。指とか怪我したら舐めるでしょ?」
「ば、ばかっ! そんなところっ、っあぁ!」

グリーンは温和な微笑みを浮かべ、抗議する怪人の言葉を聞き流して舌を這わせ続ける。

何度も叩かれて赤くなった尻たぶは熱く熱を持ち、グリーンの舌が冷たく感じるほどだ。

ちゅちゅ、と唾液を塗すように、右へ左へと丹念に丹念に舐める。
怪人は悶え、別な悲鳴を上げた。

「や、やめろぉっ! んっ、くぁっ、ひ……っあぅ……」

れら、ちゅぱ、れろぉ……ちゅく、ぴちゃちゃ……




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