16禁
下ネタ&黄瀬が自慰してます。

昼休み。いつものメンバーと昼飯を食っていたら、ある一人が同学年で誰が一番可愛いか、と言い出した。藤原さん、怜奈ちゃん、宮田さん…出てくる名前は大体予想通りで、俺の意識は半ば放課後の部活の方に飛んでいた。

「でもさでもさ、***さんも良くね?」
「あー進学クラスのいっつもふたつくくりの***…**ちゃん?」
「そうそう!その子!」

そこに自分の幼馴染みの名前が出て、飲みかけていた水を吹き出すとはいかないまでも、そういう形になる。幸い彼らは**がどんな容姿かなどに白熱しており、俺の動揺に気付かない。俺は口を拭いながら、頭の中で**を思い浮かべる。ないないない。彼女は幼馴染みの贔屓目で見ても可愛い方ではない。

「この間文化祭あったじゃん?そん時下ろしてて、ギャップまじでやばかった!かわいかった!あれで化粧すりゃかなりいい線いくと思うんだけど」
「えーそうかあ?」
「お前の可愛いレベル低いじゃん」
「それなら進学クラスの岩田さんの方が」

話題が違う女の子に逸れ、ほっと胸を撫で下ろす。昔馴染みの**がそういう対象で見られるのは理由は分からないが、なんとなく嫌だった。彼女がオトコの目に止まるはずがない、そう高をくくっていたのかもしれない。自分だけが知っている、それだけでいい。これは一種の独占欲だろうか。なんだか気持ち悪い。

「あ、でも進学クラスに俺のダチいんだけど、***さんでシコッてる奴いるらしいぜ?」

気を取り直してもう一回水を口に含んだ所に爆弾が投下される。俺はとうとう水を床に吹いてしまった。しかし彼らもその発言に対して非常に驚いたらしく、俺もその一人だと見なされた。

「まじかよーきもー!」
「進学クラスはガリ勉ちゃんばっかだから、***さん可愛い方に入るんじゃない?」
「写真あった!ほら見ろよ、これ!」
「お前さっきから携帯弄ってると思ってたら写真探してたのかよ」
「とりあえず見てみ見てみ」

わらわらと小さい画面に男達が群がる。俺もその中にこっそり紛れて品定めされる幼馴染みを見た。写真の彼女は壁に寄りかかり誰かを待っているようで、軽く横を向いていてよく顔は見えない。それに加えかなり遠い所から撮っており軽くぼけている。俺は髪を下ろしている所に注目する前に、彼女の服装に驚いた。彼女はいわゆるメイド服を着ていた。そういえば自分のクラスの出し物には絶対来るなと彼女が言っていたのを思い出す。それはこういう事か。確かに幼馴染みにこんな格好を見られるのは恥ずかしいだろう。それに彼女は自分の容姿に自信を持っていない。実は俺はそれをからかうのが好きだったり、する。そんな事を考えながらよくよく見るとスカート丈もかなり短い。こんなに短いスカート丈を穿いている彼女を見るのはきっと保育園以来だ。そこから覗く足は思う以上に白く、細かった。彼女の足はこんなにも綺麗だっただろうか。普段顔を会わせる時は向こうは決まってズボンだった(学校では見かける程度だし、スカート丈も俺達のコースの女子に比べると遥かに長い)ので、見る機会がなかった事に気付く。ウエストの部分もきゅっと黒のリボンで絞られており、彼女の普段は制服のジャケットで隠されている細く女の子らしい腰回りを際立たせていた。

「おお、足けしからんな」
「お前メイド服って先に言えよ!つーかもうちょいアップなのない?」
「確かにこれは化粧したらかなりいける。スタイルと髪の毛の雰囲気は余裕で及第点」
「まあシコッてもおかしくはない。これを見る限り」

写真を冷やかす気でいた面々はそれを忘れ、舐め回すような目で彼女を見た。下から上と動くいやらしい目の動きに俺は言い様のない不快感を覚え、片手に持っていたペットボトルを思わず強く握り込んでしまう。その圧力に負け、蓋が飛んでペットボトルの中の水が床に溢れだした。

「黄瀬!こぼれてる!」
「うわっすんませんっス」

そう叫んだのは**を可愛いと言い出し、そして今まさに携帯を皆に見せている渡部だった。どうやら彼のソックスにかかったらしい。周りの視線がいっせいに俺の方に注がれる。こぼした量がかなりの量だった為、床が水浸しになった。皆、彼女の話題を止め、拭くのを手伝ってくれる。俺は謝りながらもソックスを脱いでパタパタと乾かしている渡部にざまあみろと心の中で笑ってやった。




「涼太、泊めて」

その日の放課後、全然はかどらなかった部活を終え、靴箱に向かうと、後ろから聞き慣れた声がした。振り向くと今一番会いたくなかった女子が若干赤くなった顔をマフラーに埋めて立っていた。そう、幼馴染みの**だ。彼女は俺とは違い自宅通だが、進学クラスの彼女は夜遅くまで講習があったりするので、たまに俺の家に泊まるのだ。いつもの事だから別に構わない、しかし今日はタイミングが悪すぎる。目線が彼女の足にいきそうになり、俺は慌てて目を逸らして、いいっスよとぶっきらぼうに返事をした。彼女は俺のそんな小さなオトコの本能に気付くはずもなく、嬉しそうに礼を言った。なんにも知らないで笑いやがって。彼女に向けるべきではない理不尽な怒り。俺の中はますますぐちゃぐちゃになって、履きかけていた靴をわざと大きく鳴らした。


「ちょっとなんで俺のTシャツ着るんスか!」
「体操服忘れた。まあ冬だから汗かかないと思うし許してちょんまげ」
「だったら下も穿け!汚いおみ足に吐きそうっスわ〜うわ〜ほんと萎えたっスわ〜」

近くにあった半ズボンを思ってもない事を言いつつ風呂上がりの**の顔に投げつけた。彼女は今のを録音してファンに聞かせてやりたいと笑いながら、ズボンを穿いた。勿論上も下もぶかぶかで、逆にそれがいいと思ってしまう。それに、そのTシャツも半ズボンも俺が昨日着ていたやつで、そこまで考えてなに幼馴染みに発情してんだ、と俺は己を恥じた。あいつらのせいだ、あいつらがあんな事を言うからだ。

「お湯冷めるよー出る前にあんたの為に折角あっためたんだから早く入りなよ」
「うっせ」

口煩く言う**の、まだかるく湿っている髪の毛をぐしゃぐしゃにしてやろうと手を伸ばしかけるが、昼間の事を再び思い出し、彼女をまじまじと見た。俺と彼女の身長差はジャスト30センチものさしで、彼女は自然と俺を見上げる形となる。普段は何も思わないその見方に加え、彼女の頬に纏わり付く髪だとか、見えそうで見えない鎖骨とか、今は隠れた太腿とか、とにかく彼女を構成する全てが何故か今は俺の何かを強く刺激する。俺は彼らと何ひとつ変わらないのが嫌で、それを振り払うかのように宙に浮いていた手を動かし、4分の1の力を込めて彼女の額にデコピンをした。

「いったあ!なに今日はイライラデーですか!?生理!?あーまじで痛い…あり得ない」

目元に涙を浮かべる**を見ながら逆効果だったと自分を罵倒しながら特に謝りもせず、風呂場に向かった。




頭や体を一通り洗い終え、俺は頭を抱えたくなった。いつもなら何の疑問も持たずに湯につかるのだが、今日はそういう訳にはいかなかった。気にしていたらキリがないし、湯も勿体無いと入ろうとするのだけれど。**が入ったあとの。その言葉がぐるぐると頭を支配して結局俺は湯を抜いて、ため息をつきながら蛇口をひねった。

徐々に水かさを増していく浴槽の中に腰を下ろし、今日一日をぼうっと振り返る。昼の後は本当に上手くいかなかった。気付いたら考えるのは彼女の事ばかり考えていた。ああ、彼女がショーケースの中に加わってしまったのが気に食わない。可愛くないから、なのではない。やはりこれは独占欲だ。認めたくない事実を自分からではなく、他人に気付かされたというのがひどく腹立たしい。全てが嫌になって腰までたまったお湯に顔をつけて、俺は瞳をきつく閉じた。そしてあの写真の彼女をもう一度頭の中で再生する。

メイド服を着た彼女の待ち人は自分で、俺を見つけると彼女は髪を揺らしながら俺に走り寄ってくる。それを遠目で渡部が羨ましそうに眺めていて、俺はちょっと挑発するように彼女の手を堂々と握るのだ。フリルのスカートから伸びる足を誰にも見せたくなくて、人気の無い校舎に彼女を導き、空き教室に入って、鍵をかける。戸惑いつつも期待に満ちた瞳を向ける彼女の唇に噛み付きながら腰のリボンをするりとほどいて、駄目だよ、と軽く抵抗する彼女の手を後ろ手に優しく縛る。胸元をはだけさせ、ハート柄であろうブラのフックに手を回し、迷いなく外す。落ちる音までリアルに想像できて、俺はぞくぞくした。肩から順々にキスマークをつけていきつつ、彼女の太腿をゆっくり撫で上げる。いちいち反応を示す彼女になんとも言えない気持ちになり、とうとう彼女の下着の中に手を差し入れてしまう。湿り気を帯びた彼女の中に指を突っ込むと、彼女は小さく俺の名前を呼ぶ。俺の限界は近付いていた。

「涼太?」

リアルに俺を呼ぶ不安げなその声に、現実に引き戻されながらも、先程イメージしていた声とドンピシャで俺はたまっていたものを湯の中にぶちまけた。しばらく放心状態になる。混濁していた意識が次第にはっきりしていき、俺は後ろの壁に頭を打ち付けて扉の向こうにいる彼女に懺悔した。

「あんた、本当に大丈夫?凄い音したけど…お風呂熱すぎた?のぼせた?」
「いや、大丈夫っスよ。もう出たいんで、出ていってもらっていいっスか」
「うん?」

**が出て行った事を確認してから俺は風呂の栓を力任せに引っ張った。水にまざりきれていない俺の体内にあったものはどんどん吸い込まれていく。それと同時に俺の汚いものまで吸い込まれていくようで、お湯が抜け切る頃にはとてもすっきりしていた。

どうやら彼女と普通に接する事ができそうだ。しばらくは。

だって俺たちまだこども
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