声の届かない所にいって、伊月はキルフェを殺して岩場にたたきつけて血を出した。これで獣が血のにおいをかぎつけて死体を始末してくれる、と伊月は知っていた。

あまり血を出さずに殺したので伊月には返り血は少ししかない。

ホームに帰って、ただいま、とクロロに言うと、クロロはあぁ、といいながら伊月のことを凝視した。

「どうした?」

そうきくと、クロロはいや、と区切って驚いた、といった。

「サリヴァンがあんなことをするとは思わなかった。」

「あれは私刑だ。本来は奨励されるべきじゃない。」

「でも、サリヴァンは正しい。」

クロロは言った。伊月は肩をすくめて、本を開いた。

「みんな、君に感謝してる。そして君を尊敬してる。」

「恐怖してるの間違いじゃないか?」

「君が意味のない暴力を振るわないことを皆しってる。」

そう、と伊月は言った。

「明日、議会に行く。ついてきてくれるか?」

「もちろん。」




PREV(3/7)NEXT