フッと意識が浮上する感覚にぼんやりと目を開く。何だろう…携帯の音かな…?
手をわさわさと動かしてサイドテーブルに置いていた携帯を掴むと画面を確認する。真っ暗だ。でもランプが緑色にちかちかと点滅していてメッセージが来ていることを知らせていた。
ごそごそ収まりのいい位置になるように何度か寝返りをして、携帯を開く。ポップアップのメッセージが画面に表示されてる。名前は竹谷八左ヱ門。


『具合大丈夫か?今日の学活で文化祭の分担決まるけどなりたいもんあったら代わりに言っとく』


…何て律儀なんだろう。未だ熱でぼーっとする頭で返信を打つ。竹谷君は班が一緒だから、気にしてくれたんだろうな。放っておけば私に一番面倒な役が当てられるのに。その方が学活だってすぐ終わるだろうに。


『竹谷君に任せるよ。何になっても文句言わないから(o^−^o)』


メッセージにすぐ気付けるように待受画面に戻す。コップに入ったお水を一口飲んでおでこを押さえた。うーん、まだ下がんないなぁ…。
まだ眠くて、再びうとうとと眠りにつこうとしていると、メッセージを知らせる着信音が響く。その音でまた意識は浮上して携帯を確認した。


『わかった。任せとけー!』


ふふ、文字しか見えないのに、竹谷君は竹谷君だなぁ…。優しくて、面倒見がよくて、…やっぱり私は………。
眠る前にとお願いの返事を打つ。瞼を上げても上げても下がってきて、頭も働かないよ…薬が効いてきてるのかな……。何とか打ち終わると、今度は眠りを邪魔されないようにメッセージ画面を開いたまま眠りに落ちていった。

その後のメッセージは勝手に既読になっていて、そのまま終了してしまったから確認しなかったんだけど。







『ありがとう( ;∀;)竹谷君だいすき』







『それってどういう意味?』






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