雪の手が俺の頬をなぞったのが合図のようにキスをした。
口が少し空いた隙に舌を入れれば、俺の服を掴んでた雪の力が弱くなった。
そのままゆっくりソファーに押し倒しながらシャツのボタンに手を掛ければ真っ赤な顔の雪が俺の首に力なく腕を回す。
ここまで特に何も言わずに進めてしまったけど、嫌がるどころか煽るように体を密着させてくるこいつにダジャレどころか理性まで吹き飛んだ。



「ヒカル君、は・・・・。」

「ん?」



シャツの向こうから除く白い肌になんとも言えない感覚が襲ってきて、シャツの間から手を這わす。すると小さな声で雪が俺の名前を呼んだ。



「何?」

「ぬ・・・。」

「ぬ?」

「脱が、ないの?」

「・・・・・。」

「・・・・・。」



手を止めて見ればやっぱり真っ赤な顔で上目使いをしている雪。
そんな顔も煽っているとしか言えない。



「・・・・・見たいの?」

「いや、あの、そういう事じゃなくて・・・・んっ。」



言い終わらないうちにまた雪の口をふさいだ。さっきよりも長いキスをしたらあっという間にとろんとした瞳に変わる。だから、それも煽ってるとしか言えないって。
・・・まぁそれを見て背筋がぞくっとする俺も俺だけど。
そう思いながらまた手を動かし始める。小さく漏れる甘い声を聴きながら白い首に顔を埋めた。





「・・・・・・・っていう夢を見た。」

「・・・・・・・・・。」

「・・・・・・・・・。」

「・・・・どうしたらいい?」

「・・・・俺に聞くな、馬鹿ダビデ。」

「雪に顔合わせづらい。」

「だろうね。」

「何落ち込んでるかと思ったら、そんな事だったのかよ。聞いて損した。」

「・・・・バネさんは分かってない。」

「何だと!?」

「サエさん・・・。」

「欲求不満なんじゃない?」

「!?」
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