「ねぇ、切原。」
「何だよ、つうか何でお前ここにいるんだよ。」
「切原が夏休み補習があるって聞いて。」
「何で知ってるんだよ!?」
「それは勿論・・・・。」
「待った!あー・・・・・柳先輩だろ!?」
「正解。」
「・・・・・・・・。」
「英語が悲惨だったんだって?」
「・・・・あー、そうだよ。」
「切原英語全然ダメだもんね。」
「・・・何だよ、そんな事言うためにわざわざ来たのかよ。」
「違う違う。」
「じゃぁ何だよ、俺これから部活なんだけど?」
「分かってるって、そんなに時間は取らせないから。」
「しゃーねーな。で、何だよ?」
「うん、切原さ、今週の土曜日空いてる?」
「・・・・・は?」
「今週の土曜日部活休みなんでしょ?」
「そうだけど?」
「空いてる?」
「な、何でだよ?」
「プール行かない?」
「・・・・・・・・は?」
「プール。」
「な、何人で?」
「え、二人。」
「だ、誰と?」
「え、私と。」「・・・・・・・・・・・はぁ!?」
「幸村先輩からプールの優待券貰ったんだよ。で、『赤也でも誘ったら?きっと喜ぶと思うよ?』って言われて。」
「・・・・・・・。」
「あ、もしかして用事あったりする?」
「いや、空いてる空いてる、超暇だったんだその日!!」
「じゃぁ、決まりね。」
「おっ、おう・・・・・。」
「駅前に11時集合じゃ早い?」
「いや、早くねぇ。大丈夫だ。」
「じゃぁ、それで。」
「分かった。」(今回だけは部長に感謝!)
「精市。」
「何。」
「優待券が欲しいと言ったのはあれのためだったのか。」
「まぁね。あの二人面白いんだけど、まったく進展がないからイライラしてたんだ。」
「・・・・しかし、鈍感な彼女がそれに気づく確率は極めて低いな。」
「まぁ、それも面白い要因の一つなんだけどね。」
「・・・・赤也で遊ぶのもほどほどにな。」
「分かってるよ。」
(分かっていない確率87%だな)
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