「うわ、雨降ってきた。」

「お前さん、傘持っとう?」

「うん。」

「なら、相合傘して帰るばい。」

「えー。」

「嫌と?」

「うーん・・・・・・嫌かな。」

「!!??」

「いや、千歳が嫌いとかじゃなくて。」

「じゃぁなして!!?なして俺との相合傘は嫌っちゃ!!」

「やっぱり身長差だよね。」

「え?」

「ほら、千歳が持つと多分私が濡れるし、私が持つと千歳は入れなくて濡れるし。」

「あー・・・・・・なるほどな。」

「これだけ降ってくるとささないで帰ると風邪ひきそうだしさ。」

「あ!じゃぁあれするばい!葉っぱ!」

「葉っぱ?」

「あればい、大きか葉っぱ傘にして帰るばい!」

「メルヘンだなー。」

「よし、葉っぱ探してくるばい。」

「え、本当にやるつもりなの!?」

「そうたい。」

「・・・・・・・。」

「あー、でもそげな大きか葉っぱこの辺にあるかね〜?あ、白石!」

「何や二人とも、まだいたんか。」

「なぁ白石、この近くに傘になりそうな大きか葉っぱあるところ知らんね?」

「でかい葉っぱは知らんが、俺傘なら2本持っとるで。」

「・・・・・・・・。」

「貸したるから、今日の所はもう帰りや。」

「だってさ、千歳。」

「・・・・・・白石は夢がなか。」

「お前が夢見すぎなだけや。」

「まぁ千歳、今日は諦めよう。うん。」

「・・・・分かったばい。」

「それがえぇ。まぁ194のでかぶつが葉っぱの傘さして歩いとったら笑いは取れるやろな。」

「・・・・やっぱり白石はリアリストばい。」


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