「あぁ、どないしよ・・・。」

「なんや珍しいな、謙也がそないに悩むなんて。といっても、まぁ十中八九あの子の事やろうけど。」

「・・・・何で分かった?白石、お前エスパーやったんか!?」

「エスパーやなくても分かるわ、バレバレ。で、あの子の何に悩んでるんや?」

「・・・・もうすぐ俺たち卒業やんか。」

「ちゅーか明日やな。あ、告白するかどうするか、か?」

「・・・やっぱ白石エスパーなん?」

「相談乗ってやろ思とるのに、ボケるなアホ!」

「あはは、スマンスマン!」

「告白すればええやろ?別にあの子も謙也の事嫌ってはないやん。」

「でも、あれやろ・・・。」

「あれ?」

「卒業式に告白したら返事いつ貰ったらいいか分からへんやんか?」

「その日に返事もろたらえぇやん。スピードスターは返事も早う聞きたい!とか言えば。」

「どアホ!ボケようとしてんのはお前やろ白石!人事や思って!!」

「あはは!あー、じゃそれ嫌なら今から呼び出して告白すればえぇやん。それなら明日の卒業式までに考える時間あるやろ。」

「いや、それはアカン。」

「何でや?」

「俺の心の準備ができてへんからや!!」

「はぁ?浪速のスピードスターやろ?告白するんも速いんちゃうんか?」

「アカンものはアカン!!」

「・・・・もったいないなぁ、折角そのヘタレを治せるチャンスやったのに。」

「へ、ヘタレちゃうわ!!」

「・・・・じゃあこうしたらどうや?」

「ん?」

「明日の卒業式で告白して、返事はホワイトデーに聞く。そうすれば、運がよければ謙也の誕生日初デートにまで漕ぎ着けられるで。」

「・・・・白石、お前やっぱ凄いな。流石聖書や。」

「アホ。さっさと帰ってない頭絞って、明日の準備しーや。」

「ない頭は余計や!」

「告白の時緊張しすぎで、『イグアナよりもテニスよりもお前が好きや!』とかネタになりそうな事言うたらあかんで。」

「・・・・・やっぱ白石、エスパーちゃうん?え、あかんの?」

「・・・・何や急に心配になってきよった。」


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