「裕太君、祐太君。」
「何だよ。」
「秋だね。」
「まぁ、そうだな。」
「秋と言えば?」
「秋と言えば・・・・。」
「そう、栗、モンブラン!!」
「クスクス、断定なんだ?」
「勿論ですよ、木更津先輩。」
「そして、モンブランと言えば山吹の亜久津さん!と言うことで、亜久津さんおすすめのモンブランが美味しいお店を聞いてきました!」
「えっ、お前本当それ本当だーね?」
「はい。」
「お前、そのために山吹行ったのか?」
「うん。」
「わぁー、チャレンジャーだな、お前。」
「そう?」
「そうだーね。よくあの亜久津から聞き出せただーね。」
「モンブランの話したら快く教えてくれましたよ。しかも地図付きで。」
「地図までって・・・・・お前、すごいな。」
「途中で千石さんにデートに誘われたりもした。」
「えっ!?」
「大丈夫、『私には裕太君がいますので』って言って断ったから。」
「そ、そうなのか・・・。」
「クスクスクス。」
「と、いう訳で、今からそのお店に一緒に行こう、裕太君。」
「あぁ、いいぜ。」
「・・・・ところで瀬名さん。」
「はい、何ですか観月さん?」
「何はともあれせっかく山吹まで行ったのですから、勿論、それ以外の事もちゃんとしてきたんでしょうね?」
「え?それ以外?」
「情報収集です、情報収集!!」
「そっか、それもできましたね。」
「貴女まさか、本当に亜久津君にそれを聞くためだけに山吹に行ったんですか?」
「はい。」
「・・・・・・・・・。」
「み、観月、堪えるだーね。」
「そうだよ観月、彼女にそれを求める方が無理だよ。」
「いいですか、貴女は仮にも我が聖ルドルフテニス部のマネージャーなんですよ?わざわざ行くのなら、せめて情報だけでもですね・・・・・。」
「クスクスクス、観月。」
「なんですか木更津。」
「もう二人ともいないよ。」
「!!??」
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