「なぁ、ザッハトルテって何だ?」
「え、裕太君知らないの?」
「な、何だよ。そういうお前は知ってるのか?」
「勿論さ。」
「じゃぁ何だよ。」
「あれだよ、あれ。」
「だから、あれって何だよ。」
「ほら、あれで、こうして、こうなるやつ!」
「分かんねーって。」
「兎に角あれだよ、お菓子だよ!」
「そんなの俺だって知ってるよ。俺が知りたいのはどんなお菓子か、って事。」
「何の話だーね?」
「あっ、柳沢先輩。」
「お前ら今日も仲いいだーね。」
「な、ち、違いますって!俺たちは別にそんなんじゃ!」
「裕太顔真っ赤だーね。」
「で、柳沢先輩。」
「何だーね。」
「ザッハトルテってお菓子知ってますか?」
「ザッハトルテ?あぁ、知ってるだーね。」
「マジでか!!」
「雪は知らなかっただーね?」
「ま、まさか知ってますって。」
「この前淳と一緒に食べに行っただーね。」
「え!?手軽に食べれる系のお菓子なんですか!?」
「裕太知らないだーね?」
「も、勿論知ってますって!」
「それ、どこのお店か教えてもらっていいですか?」
「OKだーね。駅前のケーキ屋だーね。」
「あそこかぁ。ケーキ、なんだ・・・・・・。」
「ケーキ、なんだな・・・・・。」
「・・・・二人ともやっぱり知らないだーね。」
「・・・・よーし、今から食べに行こう裕太君!!」
「今から?」
「私と一緒にケーキ屋さんデートは嫌なわけ?」
「で、デート!?」
「か、彼氏なんだから一緒に行くのはデートでしょ!」
「た、確かに・・・・・。」
「でも今月お金ないから、2人で一つね。」
「仕方がねぇなー。」
「・・・・・貴方達。」
「なんですか、観月先輩?」
「今はミーティング中です。そいういうのはこれが終わってからにしなさい。」
「あ、はい・・・・。」
「すみません・・・・・。」
++++++
ザッハトルテとはチョコレートのケーキの事です。
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