「先輩、とっても似合ってますよその浴衣。」
「あっ、ありがとう・・・・。」
「はい、可愛いです。」
「え、っと・・・・・・・。」
「あぁ、別に今日だけって訳じゃなくて先輩はいつも可愛いですよ。でも今日はまた一段と可愛いって意味で・・・。」
「・・・・長太郎。」
「はい、何ですか宍戸さん?」
「そろそろそいつ離してやれ。パンク寸前になってんぞ。」
「あっ、すみません先輩!」
「いっ、いや、あっ、大丈夫です・・・・。」
「ふんっ。湯気だこみたいになってますよ、先輩。」
「わっ、悪かったね・・・。」
「そんな先輩も可愛いですよ。」
「・・・・・・・・・。」
「・・・・長太郎。」
「すみません。」
「大体なんで俺達まで一緒に来なくちゃならないんですか。」
「そーだ、若もっと言ってやれ。」
「ひどい!宍戸だって夏祭り来たいって言ってたじゃんか!」
「俺が言うのもなんだがな、こういう所は二人で来るもんだろ普通。」
「無理!二人っきりとか恥ずかしくて無理!」
「先輩、照れやさんですから。」
「・・・鳳、お前それでいいのか?」
「あぁ、俺は俺なりに楽しんでるよ。」
「そうかよ。」
「そっ、それにこういうのは皆で行った方が楽しいでしょ!!」
「取って付けたようなセリフだな。」
「うるさい!」
「あっ、先輩わたあめありますよ。」
「本当だ。」
「俺、買ってきますよ。」
「えっ、ここは先輩の私が買うよ。」
「いいえ、俺は男ですから。」
「でも!」
「あぁー、もう面倒くせー!!二人で行ってくればいいだろ?」
「・・・・・・・・・。」
「あっ、そうですね。流石宍戸さんです。」
「えっ、えぇ!」
「いいからさっさと行って来い!」
「・・・・そこにいてよね!いきなりどっか行っちゃうとかなしだからね!!」
「分かってるっての。」
「日吉君もだからね!」
「・・・・・分かりましたよ。」
「じゃあ先輩、行きましょうか。」
「・・・・はい。」
「・・・・・・本当に面倒くせーなあいつら。」
「あいつら、というか主に先輩がですがね。」
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夏シリーズ。
この迷ったとみせかけて二人でぶらぶらすればいい。
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