文豪のことば ○太宰治「人間失格」より 恥の多い生涯を送って来ました 神様みたいないい子でした ○夏目漱石「夢十夜」より こんな夢を見た 「百年はもう来ていたんだな」と この時始めて気がついた ○夏目漱石「こころ」より 私たちは最も幸福に生れた人間の一対であるべきはずです 君、黒い長い髪で縛られた時の心持を知っていますか ○梶井基次郎「檸檬」より えたいの知れない不吉な塊が私の心を始終圧えつけていた あのびいどろの味ほど幽かな涼しい味があるものか ○梶井基次郎「桜の樹の下には」より ああ、桜の樹の下には屍体が埋まっている! 何故って、桜の花があんなにも見事に咲くなんて信じられないことじゃないか ○久保田万太郎「可哀想な彼女」より 「お前、おい、ママの顔をおもひ出すことが出来るか?」 ○宮沢賢治「銀河鉄道の夜」より けれどもほんとうのさいわいはいったいなんだろう 「ただいちばんのさいわいに至るためにいろいろのかなしみもみんなおぼしめしです」 |