どう〇する者達
しとしとと止みそうもない雨が降り注ぐこの空間の中で本丸に住む刀剣達は皆で集まり息を潜めつつ雨が止むのをじっと待っていた
その一方、離れに住む審神者達は審神者の私室で、片手に煎餅をもう片手に3DSを持ってとびだせどうぶつの〇をして遊んでいた






何故どうぶつの〇か…その理由は雨で暇しているということと、太郎がどう〇に興味を持ってしまったからだ
離れリフォームから一週間経ったがあの後から土砂降りの雨が襲い掛かりやることがなくどうしようと悩んでいた所、暇だからどう〇やってみたいと言い出して止まらなくなった太郎の為にすぐさま審神者専用の通販サイトで3人分の3DSとどう〇のカセットを買った
やるのなら徹底的に最後まで自分が満足するまでやり込む。3人とも凝り性なのだ
雨が降り始めて一週間が経つ。言い換えれば一週間どう〇をやり続けている。


ある程度いいところまで言ったのでお互いの村の見せ合いをしようとなり、今はこんのすけの村に遊びに来ている。


「いらっしゃいませ御二方!私の『コンコン村』へようこそ!」
「安直な名前ですね」
「ダサい」
「はいこそー!黙りなさい!」


こんのすけの村は『コンコン村』。オレンジが沢山実っている村で自宅は緑の屋根が特徴だ。
自宅の中はロココシリーズで揃えられ、金魚やコイが入ってる水槽も飾られていた。風流を感じる家である。


「意外にもロココなんだな。てっきり可愛い系の部屋かと思ってた」
「意外は余計ですね。私は絶対ロココと決めているんです」
「風流のあるいい部屋ですね」
「ありがとうございますぅ!!」
「……なんかむかつく。荒らしてやろう」
「やめてー!!」


こんのすけの部屋を一通り見渡した審神者は何を思ってか荒らしてやると言い出し、急に外へと出て行ったので嫌な予感がしたこんのすけはすぐさま自宅から外へと出てみた。
すると誰しもがもう二度とお前呼ばないからな!出てけ!帰れ!っという一番ムカつくことを実行していました
それは、自分の自宅の周り全てに落とし穴が仕掛けられているのです。一歩でも踏み出せば落とし穴、その周りも落とし穴全て落とし穴。しかも自宅の周りには綺麗な花たちを植えていたのに全て掘られて落とし穴へと変わり果てていました


「ぎゃあああああああ!!あり得ないよぉぉぉぉ!!」


進むためには落とし穴にハマらないといけない為、一歩一歩落ちては泣きながら必死に3DSのボタンをグリグリと肉球で回すこんのすけ。
肉球でグリグリしているその姿は愛らしい。やられていることは実に愛らしくないが。
そしてこんのすけが落ちているすぐ後ろで、こんのすけが落ちて元に戻った道を綺麗に辿って来ている太郎。
自ら落とし穴に落ちる気も、掘って埋めての繰り返しをやるつもりもないらしい。あくまで自分の労力を使う気はない。
そんな2人の先で斧を片手にフルーツが植えられている木のみを伐採している審神者


「何やってんの審神者様!フルーツやめて!」
「わかった。普通の木にするわ」
「普通のもやめて!蜂でろ!でろやっ!!」


こんのすけの熱い思いが伝わったのか、審神者が伐採しかけた木から蜂の巣が落ちてきた。
ここでこんのすけはシメシメと思った。人の村を荒らす審神者に蜂に刺されるという罰が下ってしまえ、と
プクリと腫れた顔を拝んで大笑いしてやろう、と
しかしやはり最強審神者様。落ちてきた蜂の巣を物ともせず、巣が地面に落ちた瞬間網で捕まえたのです。蜂は審神者に勝てませんでした
そして未だに落ちてグルグルしているこんのすけに歩み寄った審神者はシャベルを取り出し落ちているこんのすけを突き始めました。


「私が蜂如きに負けるわけないだろう、が!」
「いったい!やめて私可哀想やめて!」
「まだですかこんのすけ」
「見てないで助けて!」
「おらぁ!」
「網に変えて叩くのもやめて!あああああああ標的を花に変えないで!走り回らないで踏み荒らさないで!!!!」




大惨事となったこんのすけの村。
審神者のお力によりコンコンの村からぐちゃぐちゃの村へと変わり果てることとなった。
実はこんのすけが見ていない所で色々な悪戯を仕掛けていた審神者。化石が埋まっている穴を全て落とし穴に変えたり、掲示板に落書きしたり、村メロディをファミ〇の入店する時の音に変えたり至るところに落とし穴のタネを地面にばらまいたり…
金の薔薇を盗んでいるところを太郎に盗撮されていたり…
哀れなこんのすけはまだそれを知らない
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