えげつない者
そんなこんなで怒涛の一週間が過ぎました。離れは寝るとき以外は全開オープンしてます。隠す気は更々ない審神者様。危ないから閉めろと言ったんですが、「真っ向勝負も出来ない奴は男じゃない。そもそもネチネチやられるのが嫌なんだ。来るならドンと思いっきり真正面から来いやっ」と本丸側にも聞こえるような…いえワザと聞かすように大きな声で叫んだ審神者様。アンタが一番漢らしいよ
今は漢らしい審神者様の漢らしくないお手製中華料理を食べている最中です
うんまい。腕はプロ級と言って間違いないでしょう。
いいや違う違う。今は料理の事ではないですね…エビチリうまっ
漢なのに女子力高い…あ、ごめんなさい嘘です。女性ですよね!レディですよね!可憐な可憐なお美しい少女です!いやマジで冗談です!お願いキャロライナ・リーパーを口に突っ込もうとしないで!てかそれどうして頼んだの!死ぬよ!?辛い痛い通り越して死ぬよ!?口から火吹いちゃうよ!そこは誰でも分かるハバネロとかジョロキアとかが分かり易…ち、違います!そっちが良いなんて言ってません!はいはいはい!タバスコ!タバスコがいいです!タバスコ大好きおいちいなー…ぎゃああああああああああああ!!!!!




ゴホンッいやしかし、この一週間散々な目に遭いましたが、えぇ主に刀剣様達ですね
あんなことやこんなことをされてもめげない刀剣様達…いい加減学べよと思うのは私だけでしょうか?
煙草を吸いながら「私が一番可哀想じゃない?」という審神者様…どの口が言うか!と太郎太刀様とハモってしまいました。


「何でだよ。いつもいつも斬りかかってくるアイツらに怯える毎日。辛いわー」
「その分えげつなくやり返してるでしょうが」
「うん来るからね」
「主、より関係を壊してどうするのです?」


そうね太郎太刀様そうなんですよ!
やって来るからやり返す、のやり返すの部分の報復がえげつなくて刀剣様達の襲ってくる内容が人間嫌いだから追い返さなきゃ!から殺されるかもしれないからやられる前にやらなきゃ!に変更されている感じなんですよ!
そりゃ自分の大事な大事な所にラ〇ュタの雷(物理)なんか落とされたらそりゃ命の危険を感じますわ誰でも
審神者様はやり過ぎなんです。刀剣様達もやり過ぎなんです


「より関係を悪化させてどうするんですか」
「太郎太刀様の言う通りです。今の所審神者様殺す!って一直線ですけど、我々を利用して審神者様を攻撃しようと…」


そう私が言いかけてたら審神者様がクワッと目を大きく開き、吸っていた煙草をへし折りました。


「お前の物は私の物!私の物も私の物だ!!」
「ジャイアニズム!!!」


顔文字で表せれる位の表情で何を言い出すかと思えばジャイアニズム発言!歪みねーなこの人!!アンタが一番のブラック人間だよ!あ、そうか元々ブラック社会に生きてきた人だったねそりゃブラックか…ってちげーよ!!


「このブラック人間め!このジャイ〇ンめ!!」
「そもそもお前たちは私が信用している信頼している仲間だし家族だからな。だからお前たちは私の物。私の物は私が全て守る。当たり前だろう」
「主…」「審神者様…」


私達の事を物扱いされるものどうかと思われる方が居るかもしれないが、私は式神という物で太郎太刀様も刀という物なのだ。
言い方は確かに酷いが審神者様は私達を大切にしている。認めてくれているそれだけで十分だ
言い方どうこう除いたら本当はブラックじゃなくてピュアホワイトなのかもしれない


「ピュアホワイト審神者様」
「プリ〇ュアみたいな名前ヤメロ」
「主…この太郎太刀貴方に一生付き従っていきましょう」
「ふん。飛べない豚はただの豚だ」
「な…んと!?豚が…飛ぶ…飛ぶ豚とは一体!?」
「紅のb「おいやめろ」


真に受けちゃってるよ太郎太刀様
飛ばないよ!?豚はそもそも飛ばないからね!飛んだらそれはもう豚じゃないからね!タケコプターでも頭に着けない限り飛んだりしないからね!


「ちょっと前から思ってたんですけど何なんです?ジ〇リ好きなんです?ジ〇リ派なんです?」
「一般常識の勉強をしてただけだ」
「いや一般なんかないから!ファンタジー世界だから!そんなの勉強してるから影響されるんでしょうが!」
「影響されてない!」
「されてるわ!」


一般常識を勉強するためにジ〇リはあるんじゃない。そんなものの為にジ〇リを見ないでほしい。
一般常識勉強していくならまずははらぺこ〇おむしとかそっからだ
いやはらぺこ〇おむし嘗めちゃいけないよ。あの絵本凄いんだからね。


「それなら知ってるぞ。はらぺこ〇おむしだろ。あれだろ…あ、とかう、とか言って手から大量の金出して黒い姿にお面みたいなの付けてて蛙呑みこんじゃう奴だろ?」
「いい加減ジ〇リから離れろ!そんな壮大な内容なじゃないから!虫って言ってるじゃん!虫は蛙食べません!虫は両手から溢れるほどのお金出せません!黒くないです緑ですぅ!!」
「テトのツッコミは鋭いがたまに長いよな」
「だからジ〇リから離れ…え、テト?えへへ…それはすごく嬉しい」
「貴方はてとではなくこんのすけでしょう」


いやだってテトって言われたら正直嬉しいんですもん
テトちゃん可愛いし。愛くるしいし…はっ!!てことは!
審神者様も私のこと愛くるs「いや全然」…。
いやあああああ!!勝手に心の中読まないでぇぇぇぇ!!
そこは御世辞でも言ってよぉぉぉぉぉ!!








私達が離れで食卓を囲みながら雑談している姿を生い茂る木々の影から羨ましそうに見つめる者が居たことを私達は知らない
此方を見つめる者が、私達の楽しそうな笑い声を聞いて小さく歯ぎしりしましたがその音も木々のざわめく音により消されてしまいました
濁った赤い目を鈍く光らせた彼は溶けるように闇へと消えて行った
そう私は気づかなかった。審神者様が哀れむような眼差しでチラリと生い茂る木々がある方を見たことなど私は気づくことすら出来ずにいました
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