神機兵シルブプレ♪
「…何しに来たの?」
「……。」
「君の神機はまだ使えないよ」




私の顔をちらっと見たが手は止めなかった




「君は怪我して戦えないんだから。私もすぐに避難するから」




私には彼女の声が届いていなかった
いや…




「え…ダメ!早く手を離して!」




もう他人の声など届かなくなっていた




「どうしてあんな無茶を!」




「でも…助けてくれてありがとう」




「約束して。もう絶対に他人の神機に触らないで」




無茶?約束?
無茶してない。やるべきことをやっただけ
約束なんて…してどうするの?
貴方にとって何らかの利益が生まれるの?
私にも利益があるの?




「そろそろ皆帰ってくるかな。君が目を覚ましたって…」




私を抱きしめている彼女を引き剥がす




「マシロ?」




「まだ立っちゃダメ!君は…っ!?」




立ち上がりドアへと歩き出した私の腕を掴み引き止めた彼女の手を振り払う




彼女は困惑していた。何故?何故貴方が困惑する必要がある?
何で私を気にかける?




「何で…何も言ってくれないの…」




彼女を置いて医務室を出るとき、彼女が小さな声でそう呟いた気がした
皆が帰ってくる。その言葉だけが私の頭の中に響き渡っていた
帰ってくるなら私は消えないと




それに




リッカさん




貴方は何で私の傍にいたの?
見張りなの?
でも大丈夫
もう見張らなくてもいい
消えるから




誰も信じない
私は貴方も信じれない
他人を信じるということを忘れてしまったせいで
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