―sideジン―
「やぁ。君は、ブラッドの人だね?」
「んー?」
エントランスで煙草を吸っていた俺の目の前に頬にオイルの汚れをつけたタンクトップの女の子が現れた。
先程極東の女の子数人に告白されたばかりで正直滅入っていた。
告白続きの為、この子も俺に告白か?っと一瞬思ったが多分違うだろう
違うと思ったのは経験と勘というやつだ気にするな
「凄いね君。連続の告白お疲れ様」
「あー、ありがとー」
女の子の気持ちというやつはいつまでたっても理解が出来ん。
ホント何を思って告白するのか。見た目が良かったらすぐに告白したがるもんなのか?人を見た目で判断してるのなんて見ただけですぐにわかる。相変わらず女という生き物は単純でつまらない。あ、姫ちゃうよ。姫はちゃうからね!そんなこと姫の前で言ったら俺生き埋めの刑に処される。真っ黒じゃなくてあえての爽やかオーラ出しながら無駄なく素早く確実に処される。
それに告白っていってもただの告白じゃないからね。列だから。女の子綺麗な一列になって順番に告白だから。
俺人気オシャレスイーツ店じゃないから。なんで並ぶんだよ。並んで告って断って泣きながら去ってのまた次また次、と面倒くさくて仕方なかった
告ってくんのが姫だったら速攻「是非この俺と清らかなお付き合いをお願いします」って言うのに…え?清らかなお付き合いできないだろって?出来るよ!出来るもん!!ちゃんと出来るもん!!
っと話がずれちまったが目の前にいるのがどうやらリッカちゃんという主に神機のメンテナンスしてくれる有難いお人だ
そういえば誰だったか忘れたがリッカちゃん口説いたらなんか貰えるって言ってたな
誰だっけあのデカい男の人。野郎の名前はどうも興味ないからすぐに忘れちまう
彼女とあれこれリンクサポートデバイスの試作品の話していたら、ゲートから姫が出てきた。どうやら姫は任務だったみたいだな。相変わらず毎度無傷で帰還してくる彼女に尊敬してしまう。
「姫お帰り〜♪」
「っ!?マシロ!」
姫はリッカちゃんに目もくれず俺の方をちらっと見て「ただいまです」と言いさっさとエレベーターに乗ろうとした
おーい、リッカちゃんとも何かあったのか。姫が嫌ってる人の何人かは調べて知ってたが、リッカちゃんも姫のブラックリストに入ってんのかな
「ま、待ってマシロ!私、君と話がした…」
姫はリッカちゃんの言葉を無視しエレベーターに乗って去って行った
一体この目の前の彼女は何をやらかしたのか…
追いかけようとする彼女を引き止め落ち着かせる為にソファーに座らせた
姫と何があったのか、と問えば沈んだ顔をしながらポツリポツリと話し出す
「私…もう一度お礼を言いたいんだ」
「お礼?」
「うん。3年前、小型のアラガミがアナグラに侵入したことがあってね。皆の大切な神機に何かあったらいけないから神機のロック作業をしていたところに彼女が来て…」
話によると…
ちょっと前の任務で大きな怪我をして出撃禁止になっていた姫が神機保管庫にやってきてリンドウさんって男の神機を掴んだらしく。危険な行動をした彼女を止めようとしたところに運悪くアラガミがやって来てリッカちゃんは吹き飛ばされ気絶しちゃったんだけど目覚ましたら何もかも終わってて姫が助けてくれたらしい。
「あの後、医務室で目を覚ました彼女にお礼を言ったんだけど…」
「聞いてくれなかったと?」
「ううん。聞いてくれないとか聞きたくないって感じじゃなくて…聞こえないって感じだったの」
姫は一言も喋らずリッカちゃんを残し医務室から出て行ったらしい。
「聞こえない…ね」
「うん。彼女は心を閉ざしていたから」
「知ってたんだ。姫が心閉ざしてたの」
「…気づいた時には遅かったんだ。何度呼びかけても何度呼び止めても見向きもしないし聞いてもくれなかった。部屋に籠ってばかりだったし…私、何かしたのかな…」
罪の意識がない
もしかしたら彼女は、姫に何もしてない人なのだろうか
「それにね…いつからだろう。私、彼女の神機メンテナンスさせてもらえてないんだ」
「え?」
「いつからだったか忘れたんだけどね。メンテナンスは私がやりますって言ってね…。メンテナンスのやり方独自で調べたり整備班の所に行って見て真似て自分一人でやってるらしいの。メンテナンスの腕は結構あるみたいなんだよね。神機の不調とか起こしてないから大丈夫なんだろうけど、一度私自身がメンテナンスしたいんだよね」
確かに極東に来る前も整備班に代わって神機をメンテナンスしていた姿を何回か見たとこがある。
これは他人に頼りたくなくて自分でやってるのか、何か他の理由があるからなのか…
「自分で言うのもあれなんだけどさ。私、彼女とは他の人達よりも結構仲良かったんだよね。弱い所曝け出せる仲間というか友達というか…任務で何かあったり困ったことがあったらすぐに報告してきて泣きついて笑い合って…ホントいつからだろう。そんなことがなくなって目も合わせてくれないし部屋に籠って出て来なくなるし…私何かしたかなって言っても…何も答えてくれな…いし…」
彼女の強く握りしめた掌に涙が落ちる
俺はあえてその涙を拭いてあげなかった
「皆の態度も少し変だったけど、いつも通りに見えてたし……気づいたらマシロは極東から消えてしまっているし…私はゴッドイーターじゃないから探しに行くことも出来なかった…どうして消えたりしたのかなぁ…」
リッカちゃんはきっと白だ
彼女は姫を変わらずに接していたんだろう。だけど環境が環境。姫はリッカちゃんも信じれなくなって心を閉ざしたに違いない
いたのだちゃんと
姫を変わらずに信じ信頼していた存在が。姫をちゃんと見ていた存在が。
あーこりゃ参った参った
リッカちゃんと姫を…いや極東の連中と姫を仲直りさせる前に仲間を信じ信頼するという気持ちを姫に取り戻していかんとな
俺のスタンスとしては面倒くさがりが売りだ
だがまぁ面倒くさがってたり立ち止まってたら先に進めんねぇ。出来るだけ早く本来の姫を取り戻していかんとね
やることはまだまだ山積みだ
取り合えず目の前のリッカちゃんの涙を止めてから先を考えよう
「やぁ。君は、ブラッドの人だね?」
「んー?」
エントランスで煙草を吸っていた俺の目の前に頬にオイルの汚れをつけたタンクトップの女の子が現れた。
先程極東の女の子数人に告白されたばかりで正直滅入っていた。
告白続きの為、この子も俺に告白か?っと一瞬思ったが多分違うだろう
違うと思ったのは経験と勘というやつだ気にするな
「凄いね君。連続の告白お疲れ様」
「あー、ありがとー」
女の子の気持ちというやつはいつまでたっても理解が出来ん。
ホント何を思って告白するのか。見た目が良かったらすぐに告白したがるもんなのか?人を見た目で判断してるのなんて見ただけですぐにわかる。相変わらず女という生き物は単純でつまらない。あ、姫ちゃうよ。姫はちゃうからね!そんなこと姫の前で言ったら俺生き埋めの刑に処される。真っ黒じゃなくてあえての爽やかオーラ出しながら無駄なく素早く確実に処される。
それに告白っていってもただの告白じゃないからね。列だから。女の子綺麗な一列になって順番に告白だから。
俺人気オシャレスイーツ店じゃないから。なんで並ぶんだよ。並んで告って断って泣きながら去ってのまた次また次、と面倒くさくて仕方なかった
告ってくんのが姫だったら速攻「是非この俺と清らかなお付き合いをお願いします」って言うのに…え?清らかなお付き合いできないだろって?出来るよ!出来るもん!!ちゃんと出来るもん!!
っと話がずれちまったが目の前にいるのがどうやらリッカちゃんという主に神機のメンテナンスしてくれる有難いお人だ
そういえば誰だったか忘れたがリッカちゃん口説いたらなんか貰えるって言ってたな
誰だっけあのデカい男の人。野郎の名前はどうも興味ないからすぐに忘れちまう
彼女とあれこれリンクサポートデバイスの試作品の話していたら、ゲートから姫が出てきた。どうやら姫は任務だったみたいだな。相変わらず毎度無傷で帰還してくる彼女に尊敬してしまう。
「姫お帰り〜♪」
「っ!?マシロ!」
姫はリッカちゃんに目もくれず俺の方をちらっと見て「ただいまです」と言いさっさとエレベーターに乗ろうとした
おーい、リッカちゃんとも何かあったのか。姫が嫌ってる人の何人かは調べて知ってたが、リッカちゃんも姫のブラックリストに入ってんのかな
「ま、待ってマシロ!私、君と話がした…」
姫はリッカちゃんの言葉を無視しエレベーターに乗って去って行った
一体この目の前の彼女は何をやらかしたのか…
追いかけようとする彼女を引き止め落ち着かせる為にソファーに座らせた
姫と何があったのか、と問えば沈んだ顔をしながらポツリポツリと話し出す
「私…もう一度お礼を言いたいんだ」
「お礼?」
「うん。3年前、小型のアラガミがアナグラに侵入したことがあってね。皆の大切な神機に何かあったらいけないから神機のロック作業をしていたところに彼女が来て…」
話によると…
ちょっと前の任務で大きな怪我をして出撃禁止になっていた姫が神機保管庫にやってきてリンドウさんって男の神機を掴んだらしく。危険な行動をした彼女を止めようとしたところに運悪くアラガミがやって来てリッカちゃんは吹き飛ばされ気絶しちゃったんだけど目覚ましたら何もかも終わってて姫が助けてくれたらしい。
「あの後、医務室で目を覚ました彼女にお礼を言ったんだけど…」
「聞いてくれなかったと?」
「ううん。聞いてくれないとか聞きたくないって感じじゃなくて…聞こえないって感じだったの」
姫は一言も喋らずリッカちゃんを残し医務室から出て行ったらしい。
「聞こえない…ね」
「うん。彼女は心を閉ざしていたから」
「知ってたんだ。姫が心閉ざしてたの」
「…気づいた時には遅かったんだ。何度呼びかけても何度呼び止めても見向きもしないし聞いてもくれなかった。部屋に籠ってばかりだったし…私、何かしたのかな…」
罪の意識がない
もしかしたら彼女は、姫に何もしてない人なのだろうか
「それにね…いつからだろう。私、彼女の神機メンテナンスさせてもらえてないんだ」
「え?」
「いつからだったか忘れたんだけどね。メンテナンスは私がやりますって言ってね…。メンテナンスのやり方独自で調べたり整備班の所に行って見て真似て自分一人でやってるらしいの。メンテナンスの腕は結構あるみたいなんだよね。神機の不調とか起こしてないから大丈夫なんだろうけど、一度私自身がメンテナンスしたいんだよね」
確かに極東に来る前も整備班に代わって神機をメンテナンスしていた姿を何回か見たとこがある。
これは他人に頼りたくなくて自分でやってるのか、何か他の理由があるからなのか…
「自分で言うのもあれなんだけどさ。私、彼女とは他の人達よりも結構仲良かったんだよね。弱い所曝け出せる仲間というか友達というか…任務で何かあったり困ったことがあったらすぐに報告してきて泣きついて笑い合って…ホントいつからだろう。そんなことがなくなって目も合わせてくれないし部屋に籠って出て来なくなるし…私何かしたかなって言っても…何も答えてくれな…いし…」
彼女の強く握りしめた掌に涙が落ちる
俺はあえてその涙を拭いてあげなかった
「皆の態度も少し変だったけど、いつも通りに見えてたし……気づいたらマシロは極東から消えてしまっているし…私はゴッドイーターじゃないから探しに行くことも出来なかった…どうして消えたりしたのかなぁ…」
リッカちゃんはきっと白だ
彼女は姫を変わらずに接していたんだろう。だけど環境が環境。姫はリッカちゃんも信じれなくなって心を閉ざしたに違いない
いたのだちゃんと
姫を変わらずに信じ信頼していた存在が。姫をちゃんと見ていた存在が。
あーこりゃ参った参った
リッカちゃんと姫を…いや極東の連中と姫を仲直りさせる前に仲間を信じ信頼するという気持ちを姫に取り戻していかんとな
俺のスタンスとしては面倒くさがりが売りだ
だがまぁ面倒くさがってたり立ち止まってたら先に進めんねぇ。出来るだけ早く本来の姫を取り戻していかんとね
やることはまだまだ山積みだ
取り合えず目の前のリッカちゃんの涙を止めてから先を考えよう