極東支部第一部隊
「俺、守りたいもんがいんだ」
「守りたいもの?」


彼の目はいつも真っ直ぐで綺麗だった


「家族…なんだけどさ」
「家族」
「うん。俺、母さんとノゾミ…妹な。2人を守りたい。守りたいんだ」
「……大丈夫、出来るよ」
「サンキュ。俺は強くなる。強くなって2人を守れるぐらいに」
「うん、一緒に強くなろう。強くなって大切な人達を守ろうね」
「あぁ。俺マシロも守るから」
「ありがと。私も守るよ…さてと、皆が待っているからそろそろ行こうか」
「なぁ…」
「なに?」
「マシロは家族、いんの?」
「……」
「マシロ?」


彼はとても純粋で、明るくて
守るべきものの為に必死で


「い…いた。いたよ。兄貴が」
「いた?…ぁ…俺、その」
「ううん。気にしないで」
















「…っ本当にそれでいいの?」
「何が?」
「だって」
「俺は守りたいんだ。俺が守らなくちゃいけないんだ!」
「だからって」
「何を捨て、何を拾うかも!嘘ついちまうことも…」
「なら何でそんな顔するのよ」
「うるさいっ!お前に何が分かるんだよっ!!」


何が正しくて何が間違っているのか
戸惑って決断して後から後悔するかもしれない
けれど
どうしていいかわからないそんな顔


「守るべき大事な家族が俺にはあるんだ!お前にこの気持ちがわかんのかよっ!お前に、守るものなんてあるのかよっ!!」
「……」
「あっ…」


「そうだね」






初めて会った時から




「ちが…俺…その…」


「――――――――――――」
「っ…」






コウタ


君のことが










大嫌いだった
TOP
「#幼馴染」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -