極東支部へ
ぐつぐつと音が聞こえる


はぁさんざんな夢だった
出来ればもう二度と見たくない夢


どうも私です。マシロです。
額に腕を乗っけてベッドの上で放心してしまっています
もっと素敵な夢が見たかったです。さっきの夢?聞くな聞くんじゃない。何もなかった以上です。


ちらりと音の鳴る方、キッチンの方を見る
キッチンにはただ今ジュリウスさんがいます
私の為にホットミルクを作ってくれているそうです。ありがたや
何故ジュリウスさんが居るかというと
夜中の任務が終了し報告書を書いてお風呂に入っていたら私めの呻き声と叫び声が聞こえてきた(部屋隣です)から私の部屋に飛び込んできてくれたそうな


そのため
そのためね
ジュリウスさんの格好
髪は濡れており、ワイシャツ(前は全開)、ジーンズというラフな格好です
私の格好も随分と汗をかいてしまったため服を着替えて(見ないでいるから着替えろと言われました)キャミとなったのです


「ホットミルク出来たぞ」
「あ、ありが…とうございます」



んんん
ホットミルクを素早く奪い取り私はある一点を見つめる

なんということだ!けしからん!けしからんぞ!
6つに割れている筋肉なぞ…けしからん


だって初めてですもん
筋肉6つに割れている異性の身体なんぞ見るのなんか初めてですもん
てか筋肉って6つに割れるんだね
堅そうですね触ってみたいです
え?変態?
やめろ変態はあいつだあいつだけで十分だ
興味ですよ
興味津々というやつなだけですよ


「どうだ?」
「美味しいです」
「そうか」


ごめんなさい出来たらワイシャツのボタン全て留めてくれませんか
そして綺麗な顔で微笑まないでください
目が目がぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!(美し過ぎて顔面フラッシュ)
いやいやそれにしても髪下してるジュリウスさん初めて見たわ
濡れてますよ風邪ひきますよ
綺麗ですね髪。サラサラしてそうですね髪。


「もう平気か?」
「はい。先程はとんだご迷惑を」
「いやいいんだ。俺も勝手に部屋に入ってきてすまなかった」
「いえ大丈夫です。ありがとうございます」
「…マシロ」
「はい」
「答えたくないなら答えなくていい。どんな夢を見たのかと…」
「…アラガミに」
「…」
「アラガミに喰われかけた過去の出来事の夢です」
「…そうか…」


過去の夢だが
まぁ生きているし
私の体のどこもなくなっていないからいいんだけどね
だからジュリウスさん
貴方がそんな辛そうな悲しそうな顔しなくていいの
貴方ではないんだから
私なのだから
おっホットミルク美味しい


「聞いてすまなかった」
「いえ、いいですよ。気にしてませんから」


そうそのことは気にしてない
気にしているのはこの状況
考えてみろ
彼は美体を曝け出している少しえっちぃな恰好
私めはとてもラフなキャミという格好
第三者が見たらアカンやつです
完全にアカンやつです
大丈夫です。何もしてませんよ!
だから頼む
誰も来てくれるな
来てくれるなっ!!


「大丈夫か?扉が開いてい…」


あっちゃ〜〜〜!!
お約束ですね!わかってました!
ギルさんよ
何かを察知したような察知したけど何も知りたくなかったかのような顔はやめてください
やってません
私達はやってないです
不純な行いはしとりません






ギルさんに全て説明しました
ちゃんとわかってくれましたよかったです。
え?私達の格好がいけない?
そうですね。キャミはいけませんでした
タンクトップにするべきでしたね
え?違う?変わらない?
うるへーです。他に楽な服ないんですだよ


「大丈夫なのか?」
「大丈夫です」


ギルさんが問うてきた大丈夫か、は二つの意味があるのに気付いた私は二つの意味で返事をした
やっと安心してくれたギルさん
優しいですねありがとうございます


2人は何かあったら呼べと言って邪魔したなと部屋を出て行った
1人になった瞬間ベッドに仰向けでダイブする


はぁ
また寝てしまったら見てしまう気がする
あの悪夢という過去を
先程見た夢を
今日はもう寝れないな
久しぶりに寝れない夜を過ごしました
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