検証実験
こんにちはマシロです
今ふかふかベッドの上でごろごろしてます
はい、引きこもりですもう外に出れないです
このまま変わらず極東行くのならグレてこの部屋から絶対に出ません以上です!




嘘です
だって泣いてしまったしジュリウスさん叩きましたし「アタイは行かんもんね!!」なんて言ってしまったし逃げちゃいましたし…
うあああああああ〜
もう皆と顔合わせれない
皆がどんな風に思っているのか考えているのか怖いですし。いや恥ずかしいですし
この部屋以外出たくない
この部屋安全この部屋の外は敵地
など意味の分からないこと考えています
もう頭パンクです


「行きたくないよ〜」


抱き枕用のベアちゃんを抱きしめてごろごろしながら唸る
いやだってね
私にとってはトラウマの場所ですよ?
「おめぇ敵地に突っ込んで帰ってくんな。決まりな決まりだ。もう行くしかねんだ気張ってこー」って言われているもんですよ
誰だって行きたくないでしょう
私行きたくない
ハゲるぞ?拒絶反応ストレス増加でハゲッぞ?お?ハゲッぞ?ツルツルぞ?
ちょっと明るいこと言ってますけどね逃げてから3時間は立ってますからね
3時間分の余裕は少し出てきましたよ。まぁ余裕なんてないんだけど


あー嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ八百屋!
間違えた
そう言えば…紫雨は元気してるだろうか
ブラッドに入ってから何度もあの子の元に足を運んだけれど一向に会うことはなかった
今何しているんだろうか
もうあの場所にはいないのだろうか
会いたいな、癒やして欲しいな…


あっいいこと思いついた
出ていけばいいんだ
あの時みたいに出て行って逃げればいいんだ
同じことの繰り返しだけどいいの
立ち向かう勇気とか諦めない強さとか捨てましたそんなもの
今の私はただただ現状から逃げることしか出来ない臆病でつまらない奴なの
それでいいんだ
逃げよう
ここから、ブラッドから


思い立ったが吉日
動くなら今だ
そう思いベッドから立ち上がった瞬間来訪者が訪れました




「マシロすみません。シエルです。少しお話を、いえ付き合ってほしいことがあるのですが」
「…」


私に付き合ってほしいことって何?
何でもかんでも身構えてしまうのは私の悪い癖なのかもしれない
けれどその癖は中々に直すことが出来ないでいる


シエル。ごめん悪いけど私は付き合う時間がない
逃げる準備をしないと


「お願いしますマシロ開けてください。………いやとっとと開けろ、です」


…ん?


「早く開けろ、です。さもなくば変態がこのドア吹っ飛ばして君の下着を根こそぎ奪いますよ」


…んん?


「ちなみに変態はすでに私の後ろに待機済みです。彼は君の下着をすべて奪い自分の部屋に飾ってコレクションにしようと目論んでいますよ。いいんですか?いいんですね」
「えっそうなの!?俺そんなことするの!?」
「出てくるか。変態に下着を奪われるか選びなさい」


…んんん!?


「10秒以内に「要件はなんですか」…2秒。さすがです」


いやいやあのね
そりゃ出ますよ?出るに決まっているじゃないですか
会いたくないだの逃げるだのうーだのあーだの言ってられませんよ
危機ですよ?下着の…私の危機ですよ?
出ますよ


「ここで「庭園でお話です」…はい」


くっ逆らえねぇ!
後ろの変態がこえぇ
変態もなんかオロオロしてて困った感じになってるけど今の私にはどうでもいいです
だって下着の危機ですから!!


てかね!
私さっきまでちょっと揉めてたんですよ!?
そんでその場から泣いて逃げて引きこもりですよ!?
ウジウジするじゃないですか
1日、いや2日とかウジウダするのが定番じゃないですか
3時間しかウジウダしてませんよ?
ウジウダ時間終了させるの早くないですか!?
もうちょっと長くてもいいと思うんですよね
もう少し「行きたくないよ」ってズーンとしたシンミリ感出させていただいてもよかったかと!
あまり落ち込ませてくれず引き上げてくるの早いですね!凄いと思います尊敬します!ですからもう少し放って置いて頂けたら嬉しかったですごめんなさい


「ほら、行きますよ」
「…」
「姫、今のシーちゃんには逆らわないほうがいいよ。それに逃げるのも俺達の前から去るのも無しね」
「マシロ?返事は?」
「…はぃ」


誰この怖い人…え?シエルさん?
シエルさんの皮を被った般若の間違いでは?
君そんなキャラではないよね。本当はもっと冷静でピュアでおしとやかな子だよね?
この般若さん私の両手首掴んでますよ
逮捕ですよ?これ逮捕の奴ですよ?
連行ですねわかりました。誰か助けてくださいお願いします
そんな私の様子をちゃっかりカメラで撮っていたジンさん。目が合った瞬間慌てて隠しましたけど、見ましたから見ちゃいましたから。今さら隠しても遅いですコノヤロウ後で殺す。




そして私は庭園へと連行されるのであった
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