血の覚醒そして新たな仲間
朝から疲れた
私に安らぎというものをくれてもいいじゃないか
エミールまじ許さない
昨日も夜中に任務があったからお疲れだってのに…
ドアの修理費はもちろん2人に支払ってもらいます


「あ、姫〜いまから俺達任務なんだけど姫もどう?」
「私も任務ですので」
「あ、はいすみません」
「ところで」


常日頃思っていたことを今彼に伝えようそうしよう


「今更ですが私のことを姫と呼ぶのやめてくれませんか。凄く嫌です」


嫌だ凄く嫌だった
ぶっちゃけ私姫って呼ばれるほどお美しくありませんし?可愛くありませんし?
平凡ですし?そこまで胸デカくありませんですし寿司。


「え?嫌だ」


あ?こいつ今なんて?嫌…だと?
私の方が嫌なんですが!結構姫って呼ばれるの恥ずかしいんですが!
寝言は寝てから言えよ!平凡貧乳なめんなよ新手の虐めかよコノヤロウ!
と心の中で叫ぶ


「…」
「ヤだからね。俺にとってマシロちゃんは姫さんなの!」
「も、いいです」


聞くんじゃなかった疲れたぁぁぁぁぁぁ!










今回の私の任務は黎明の亡都にて一人でシユウ2体の討伐
もちろん開始早々すぐに任務は終わりました
まだまだ帰還まで時間が残ってるからこの廃墟を見て回っている
崩されボロボロになっている図書館跡地に行き、一冊の本を適当に取ってパラパラめくっていたら何やら周りが騒がしい


アラガミ?いや違う
これは、エミールの声だ
ジンさんは確か今日エミールさんと任務のはず
なら彼らと同じ場所での任務だったのか
ん?待てよ
他にも銃撃の音が聞こえる
もしやジンさんたち以外の人もいるのだろうか


いやーねー
皆に鉢合わせたらロクなことになりかねない
一緒に帰ろうとか(騒がしい組にいつも強制連行される)
また一人で任務受けているのか、怪我はないかと怒られ心配される(大人組に挟まれる)
…よしそっと帰ろう


だけど私は間の悪いといいますかタイミングいいといいますか
丁度良くマルドゥークに吹き飛ばされているエミールさんを目にしました


「ちっ!タバコ切れたときに出てくんなよめんどくせぇな」


タバコ切らしてイライラMAXいつもより結構低めの低音ボイスジンさんも視界に入りました
というかイライラしてるジンさん初めて見た
いつも飄々としててウザい姿しか見たことなかったから少し新鮮


よし2人共私に気が付いてない(一人は伸びてる)
え?助けに行かないのかって
行きませんよ
見ていて辛いものはあるけれど
今回の任務に関係ないし、何より相手が嫌がると思う
昔も同じ場所でメンバーと被ったことがあった
当然自分の任務が終わったから加勢しに行ったんだけど…


来るな
どいて
邪魔
お前には関係ない
迷惑
大丈夫だから


さんざん言われたなぁ
だから今回も同じだと思うんですよね
いつだって私は傍観者がお似合い
私の助けは迷惑にしかならない
1人でいい
独りが楽なの
だから余計にわからない
彼らが、ブラッドが…




少し、ばれないように、少しだけなら、許されるだろうか―――
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