再開
あの子の帰りが遅い
またどこかでアラガミ達を弄んでいるんだろう
速く帰ってこないかな一人は寂しい
とりあえずこれ、片付けないと…


自分の足元に目を向ける
いつの間にか先程まで狩っていたアラガミ達の山が出来ていた
色んな種類のアラガミの山
中には見たことないのまでいたが、すぐやれた


こいつ…見たことないな
山の一番上、私の足元にいるアラガミはどこか白い狼を現しているような姿をしていた
私のゴッドイーターデータにはこいつ載ってないぞ
そもそもここの世界に来る前、私はゴッドイーター2を購入してさぁ初プレイ!レッツラゴー!と電源入れたらこの世界に来ていた
もしかしたらこの白い奴は2で出てくるアラガミだったのかもしれない
まぁ別にどうでもいいですこんな奴
私今一人ぼっちゲームしたい
なんでもいいですゲームしたい
ピク〇ンとか、マ〇オとか、ドン〇ー・コングとか、ポケ〇ンとか、バイ〇・ハザードとか…
ゲーム命の私はこの世界が実に苦痛でしかたない
だから早く帰ってこい私の愛しい子よ!!


そう思っていたら後ろで音がした
2人の男の人が呆然とした顔で突っ立ってこっちを見ている


2人ともイケメンだな。イケメンはどんな顔しててもイケメンだな。なんだよこの世界イケメンと美人と巨乳と美脚の人間ばかりだな。ふざけんな平凡一番!平凡ばんざい!平凡最高!!
いやそれよりもこの人たちは神機を持っている神機使いか…思い出すからヤダな。私も一応で神機持ってますけどね。生身でこの外の世界生き延びる勇気ないのでとりあえず持ってますけどね。腕輪あの日から外れませんし、何より逃げ出したあの日から投与してませんけどアラガミ化すらしてない私の体って大丈夫なんですかね。


っと心の中で私は一人で会話している。顔は無表情のままだろう
あの日から人という人が怖いのでね。この世界に来てから私はコミュ性ですよ。人間怖い。


この人たちは一体何しに来たんだろう。そう思ってたら爆発音がした。
あの子が帰って来た。
あの子は私の顔を見て尻尾を大きく振って駆け寄ろうとしてきたが彼らの存在に気付くと攻撃耐性に入った
髪を結んでいるイケメンが神機をあの子に向かって構えるのを見て私の心は怒りで染まった


「その子に手を出したらあなた達を殺します」


脅しなんかじゃないこれは本気だ
一人ぼっちでさ迷っていた所で出会った。私に心を開いてずっと傍にいてくれる友達
この子…紫雨(シグレ)を傷つける奴は許さない


私の本気度が伝わったんだろう。彼は黙って神機を下げる
もう一人の、茶髪の男の人はずっと穴が開くんじゃないかってくらいこっち見てる。ずーと見ないでよエッチ!嘘ですごめんなさい


「紫雨おいで」


紫雨も私の一言で警戒態勢を解き、こっちに向かって尻尾振りながら駆け寄ってきた
相変わらず可愛い奴め!


「よしよし」


紫雨可愛すぎなんなのこの子!私がつけてあげた赤いスカーフめちゃくちゃ似合ってる。顔ぺろぺろ舐めてくる可愛いです死にそう


「アラガミが懐いてる…?」
「…」
「紫雨は特別。それで?なにか用ですか?」


私の冷めた目で見つめられた男は少し咳払いをして真剣な眼差しで口を開いた


「俺はフェンリル極致化技術開発局所属ブラッド隊ジュリウス・ヴィスコンティです。彼は同じくブラッド隊員の雪原ジン。俺たちは貴方に用がある」
「それで。ブラッドさん達は私に何の用が?」
「貴方は新型神機適合者候補に挙がっている。俺達と同じブラッドに入隊していただきたい」
「適合試験も受けてないのに入隊ですか」
「あなたは神機使いだ。3年間投与していないのにかかわらずアラガミ化してないのは不思議で仕方ないが、普通の一般の人よりかは適合率は上がる。」
「…それは、命令なんです?」
「あぁ。ブラッドに入隊できる者は少ない。貴方はその少ない者の一人でもある。貴重な人材は手放せない」


もう3年…3年も経っていたのか。3年間も私は放浪生活を紫雨としてたのか
ほんとねなんで私アラガミ化しないんだろ
そしてまた私を…あんな場所に立たせる気か
もうほっといてくれ
紫雨と離れたくない


「頼む」


ジュリウスさんが頭を下げる
私なんかに頭を下げるなんて、滑稽もいいとこですよ
入ったところで、嫌われるに決まってる
私が一番恐れていることだ


背中を押される
顔を上げると紫雨が私の背中を押している。行けと


何でよ
私と離れ離れになるのよ


「紫雨はいいの?」


私は嫌だ
この子は私の、この世界で唯一の友であり家族だ
私の頬を一舐めして腕に尻尾を絡めてくる
あぁこの子も寂しいんだ
離れたくないんだ
でも私の為を思って行けって言ってる
私が恐れる場所にものに行けって


紫雨が言うなら
家族が言うなら
友が言うなら


「定期的に会いに来る。私の知らない所で勝手に死なないでよ」


キュルル〜と甘えた声で紫雨は鳴く
まるでお前もなって言ってるみたいだ


紫雨と暫しのお別れをする
命令だ仕方ない
ただし、私は一人でいい
彼らを信用なんかしない


2人の男の元に行く。
紫雨はそんな私の後姿を見守っている


「命令なんでしょ。わかりました。ブラッドに入隊します」
「すまない。ありがとう」
「どうでもい「やっと会えた」…はい?」


私の片手を茶髪の人にとられた


そういえばこの人ずっとこっち見てたな。そして初めて声出したな。声低めだいやいや違うだろ。なんだ私の手を取ってどうする気…
私の手を強く握って自分の胸に持っていく


「やっと会えた。俺の天使いや!俺の女神」
「「……はい??」」








「本日付でフェンリル極致化開発局特殊部隊ブラッドに入隊しました。日向マシロです。よろしくしなくて結構です。私に関わらないでください以上です」




そして私の物語がまた始まる








日向マシロ(22)


出生:不明
身長:160cm


2071年フェンリル極東支部入隊
2074年フェンリル極致化開発局入隊
特殊部隊「ブラッド所属」


メディカルチェックの結果、ブラッド特有の偏食因子の適合率を有することが判明。
また何かしら自分自身の血の力を感じ取っている様子。
仲間と意思疎通を図ろうとせず、戦闘面においては大型アラガミを一撃で倒すなど無駄のない動きで耐久力・攻撃力・防御力共にトップクラスで圧倒的な力を持っているが指示を聞かず一人行動を取りだすなど課題が多い。




神機:ロングブレード[アモン]・ブラスト[V-BlstMK1](第二世代→第三世代)
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