1年生編 | ナノ




吠えメール

気持ちの良い朝とは言えない。

だって、お父様とお母様が学校に対して吠えメールを送ってきたんですもの。

すっかり忘れていて、大広間に来てしまった。オレンジジュースを口に含むと、低温で懐かしいお父様の声が大広間に響いた。

あぁ、やってしまった…。

でも、柔らかい秋桜の香りが大広間中に広がる。
来て良かったかも。

「おはようございます、ホグワーツ生の皆様、そして先生方。白鳥です。(お…おはようございます、白鳥?)うちの可愛い娘、桃子がお世話になっております。(桃子ちゃんのパパ!?)
先日、"決闘クラブ"があった、ということを小耳に挟みましてね。(昨日のことか!)
そこでうちの可愛い桃子ちゃんが怪我をさせられたそうじゃないですか。(あぁ…)
生徒同士の実演でならまだしも、教師が娘に怪我をさせたそうじゃないですか。(声が冷たい!!さっきの優しいパパは何処へ!?)これはどう責任を取ってくださるんですかね?(ロックハートが悪かった…)
もし、可愛い桃子ちゃんに傷が残ったら…
君には絶望という名の素敵なプレゼントをのしつきで与えるよ、ロックハート君。(ひぃいいいぃ!パパこえぇ!)」

「貴方、それぐらいでやめて差し上げたら?きっと、桃子も困っていますよ。(声的に桃子ちゃんのママかな?)
いざとなれば、ホグワーツなんか退学させても良いじゃないですか、ね?(僕の癒しがっ!)」

「そうだな。家で花嫁修行の続きをさせても良いな。(花嫁修行してたの!?僕のとこに嫁に来てくれ…)」

「今回は、アルバスおじいさまに免じて許してあげましょう?(アルバスおじいさま…ダンブルドア校長と知り合い!?)」

「そうだな、うん。
アルバスおじいさま、うちの可愛い桃子ちゃんをよろしくお願いします。(やっぱり白鳥家はすごいな…)」

吠えメールは上品に紙吹雪のように舞って消えていった。

(吠えメールを大広間中の突っ込みと共にお届けしました。)

っ!

スネイプ教授が大広間にいらっしゃる…

いつもより楽しそうに大広間の驚きと尊敬の混じった空気を紅茶片手に眺めていた。





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