1年生編 | ナノ




入学許可証

「桃子さま、おはようございます。ご主人様方がお待ちです。」

まだ脳みそが睡眠中。

「雪ちゃん、私まだ眠たいわ。
お父様はこんな朝早くから何を考えていらっしゃるのかしら」

「桃子さま、すでに午前10時を過ぎております。世の中では、桃子さまの起きる時間が遅すぎるのです。」

「そうかしら。
雪ちゃん、その服をとってちょうだい。


―さぁ、行きましょう。」

「おはようございます、お父様。」

「おはよう、桃子。」

「おじいさま、おばあさま、お母様、お姉さま、お兄様、おはようございます。」

「桃子ちゃん、おはよう。まぁ、お座りなさい。」

ニコニコと微笑んでいるのは、母・華澄。

「桃子は相変わらず、起きるのが遅すぎるわ。」

手紙(たぶん彼氏宛!)を書いているのは、ボーバトンアカデミーに通っている桜子お姉様。美人なのに相変わらず、毒舌。

その隣ではたまた手紙を書いているのは、日本魔術ハイスクールに通っている和志お兄様。ハイスクールと言っても高校ではなく、内容が高度なの。選ばれし人だけのための学校。
そして、お父様方の泰次おじいさまと富美おばあさま。二人とも優しくて大好き!

「さて、桃子。
これを見なさい。」
みんながニコニコしながらこっちを見ている。

恐る恐る差出人を見ると、‘ホグワーツ魔法魔術学校’となっている。中には、‘桃子・白鳥殿’と書いてある入学許可証。

「ホグワーツの校長はアルバスじゃの。きっと、彼なら雪子を連れていっても文句を言わんじゃろう。」

「おじいさま、雪ちゃんを連れていっていいの?」

「たぶんの。」

「雪ちゃん、一緒に行ってくれる?」

「もちろんです、桃子さま。」

「お父様、私ホグワーツに行くわ!」

「桃子なら、そういってくれると思った。」

「これは、入学準備ね。」

ニコニコとお母様はすでに用意してあったらしい教科書などを見せてくれた。私が断ったらどうするつもりだったのだろう。

「これ、私とお兄様からの入学祝いね。」

渡されたのは可愛らしい小ぶりのバスケット。中を開けると可愛い黒毛の子猫。

「わぁ!
お兄様、お姉様ありがとうございます。
この子の名前はロココちゃんにします!」

もちろん、インスピレーションで決めた。

そのあと、お母様にローブのサイズを合わせられたりした。


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