マスターからの連絡


今日は一通りマネージャー業を終え、リビングのソファでぐだーっとだらけている。
ファイターたちはお風呂に入っていたり、特訓してたり、各々好きな時間を過ごしている。

「ぽよ?」
「あ、カービィも一緒にくつろぎますか?」
「ぽよー!」

カービィは大きく頷くと、私の腕の中に納まった。その時、大型TVの明かりがついた。マスターハンドが『ななしくん、ちょっといいかな?』とプラカードを持っている。
私は慌ててシュッと座りなおす。カービィはちゃんと抱えたままで。

「ま、マスター!お見苦しいところをすいません!」
『いやいや、気にしてないよ。君だってゆっくり休みたいだろうからね』
「そんな訳にもいきませんよ。それでどうしたんですか?」
『君に重要な話があってだね。……おや、カービィも一緒かな?』
「ぽよ」
『……これはトップシークレットだけどじゃあ君にも特別に教えてあげよう』

マスターは咳き込む動作をした。一体何だろう、と私とカービィは顔を見合わせる。

『実は、来週、新しいファイターがここにくるんだ』
「!……いつ頃ですか?」
『それが今のところは来週としかわかってないんだ。それと、このファイターには注意が合ってだね』

マスターが注意事項をいうのは珍しい気がする。この前来たセフィロスさんにも『危険な人だけどそんなに気にしないでいいからね』との注意を受けた。
今回はセフィロスさんよりもやばい人が来るのだろうか。いや、セフィロスさんも危険な人でもあるが。

『……あまり彼の機嫌を損ねないよう頼むよ。屋敷を消し炭にされたくはないだろう?』
「わ、わかりました。彼ってことは男性なんですね」
『そうだよ。ちなみに名前はカズヤっていうんだ』
「ちなみに性格とかは?」
『……一言でいうなれば凶暴な人だよ。下手すれば屋敷が荒れるかもしれないんだ』
「……機嫌を損ねないように気を付けます」
「ぽよよー?」
「あ、カービィ、ありがとうございます」

新ファイターがセフィロスさんよりもやばい人、というのはわかった。……とりあえずは機嫌を損ねないようにしないと。
カービィが心配してくれたけど正直不安な気がしてきた……。館どころか命すら危うい。

『じゃあ、僕はこれで』
「はい、マスター、お疲れ様です」
「ぽよー!」

TVからマスターの姿が消えた。私はふにゃと態勢を崩し、ソファにもたれかかる。
カービィもまた、私の手から解放され、私の膝の上に乗る。

「……来週、大丈夫かな」
「ぽよ」

来週、どうなることやら。

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