ナイトデイ


「眠れないなあ……」

私はベッドに入ったものの、眠れずに困っていた。時計は12時を指していた。
意地でも眠ろうとするのはよくない。部屋を出て、水を飲みに行こうと食堂へ向かう。

「食堂から明かりが見える……?」

食堂から明かりがさしている。なんだろう、誰かがいるのだろうか。
夜、酒盛りをやっているファイターはいるが、大抵自分の部屋とか天気が良ければ外でやっている場合が多い。
私は食堂のドアを開ける。そこにはテリーさんがいた。

「お、ななし」
「テリーさん。こんな時間にどうしたんですか?」

テリーさんの手元を見ると、コップが一つ置かれている。私と同じく眠れなかったのだろう。

「テリーさんも眠れなかったのですか?」
「いや。俺はベヨネッタ達に付き合って酒を飲んでただけだ。ちょっと酔いを醒ましにな」
「お酒はほどほどにしてくださいね」
「おう。心配いらないさ」

テリーさんはニッと笑って手をぐっと合図する。酔いつぶれないといいですけど……。

「さーて、そろそろ戻るかな」
「また飲むんですか!?」
「何、ほどほどにするつもりだぜ。アンタも早く寝ろよ」

テリーさんが私の頭をぽんぽんと叩く。子供じゃないのにな、と苦笑しているとテリーさんはそのまま食堂を去っていった。
残された私は取り出したコップに水道水を注いだ。それを飲み干し、私も食堂を後にするのだった。


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