話をしようよ


「やっほー!ななし!」
「デイジーさん、はーい」

私はペットボトルを抱えながら歩いているとデイジーさんが手を振ってあいさつした。
私はペットボトルを抱えつつも手を振る。幸いペットボトルには水は入っていない。

「これからファイターの皆に水を配りに行くの?」
「いや、片付けしてたところです」
「そっかー。じゃあ、あたしも手伝う!」

デイジーさんはそう言って私の手からペットボトルを3本持つ。私は5つペットボトルを抱えていた。今デイジーさんが3本とっていったので私の手には2本のペットボトルが残る。
デイジーさんに「ありがとう」と返すと、デイジーさんは「いいよいいよ」と返し、そのまま食堂へ入っていった。
私も後を追い、食堂へ入っていくのだった。



「ねえななし。今暇?」
「うん、今はこれと言って何もないかな」
「じゃあさ、一緒にお茶しようよ!」
「また随分唐突ですね」
「あたし、ななしとお話ししたいなと思って!」

デイジーさんがにっこりと笑いかける。笑顔が眩しいです、デイジーさん。
私はデイジーさんの向かいに座った。お茶を用意しなきゃ、と思いつつ立ち上がろうとする。

「あ、お茶とかは別にいいよ!」
「でも、お茶とか入れた方が……」
「いいっていいって、さ、話しようよ」

デイジーさんに促されるまま、私は立ち上がるのやめた。ふとデイジーさんの方を見るとデイジーさんがワクワクしながら私の方をじっと見ていた。
私は息を吸い、話し始める。

「じゃあ、最近あったできごとの話でもしましょうか」
「うん、うん」
「最近大乱闘で……ですね……」
「あ、あたしもそれ、見たかも」
「あの時のカービィには驚かされましたよ」
「だよねー!まさかモンスターボールを吸っちゃうなんてさ!」

そう言って私とデイジーさんは笑った。デイジーさんとこうして話すことなんて中々ないから新鮮だ。
その後も私とデイジーさんは話した。たわいのない話から大乱闘の話まで。
気が付けばもう夕方であり、私は夕食の準備をしようと立ち上がる。

「ありがとうございます、デイジーさん。またお話ししましょうね」
「うん!今度はめいっぱい話そうね!」

デイジーさんの笑顔に見送られ、私は食堂の奥に入っていくのだった。
またこうして話できたらいいなと思いつつ。


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