うるさい黙れ



!噂のサイケ静雄が出ています(表記は"ドリーム")
!津軽とデリ雄が双子兄妹です。そしてシスコン。
!サイケがnot天使
!デリ雄は当サイトの勝手な性格設定です。

「大丈夫だ。問題ない。」という方はどうぞ



「津軽ー。何か歌ってー。」
津軽の膝を独占してまどろんでいるサイケが強請ると、すぐに透き通るような歌声が響いた。
微笑みながら歌う彼女はまさにサイケにとって天使だ。
たまらなくなって腰に強く抱きついた。
津軽が優しく頭を撫でたので、サイケの機嫌はさらによくなる。
二人だけの空間。津軽の歌声。津軽の手。

ああ!全部最高だ!!

「津軽、大好きだよ!」
「・・・俺もだよ、サイ「だめだ。」・・・ケ?」
二人の甘い告白に第三者の声が混ざった。突然のことに津軽の語尾が疑問系になる。
しかしその声は二人に、特に津軽にとってとても馴染みのあるものだった。

二人が顔を上げると、そこには津軽そっくりの白いスーツを着た男が立っていた。

途端にサイケの顔がうんざりしたものになる。

「また来たの?ここは俺と津軽の空間なんだよ?(あんたはお呼びじゃないんだよ。)」
「うるせぇんだよ、この詐欺野郎。津軽がいるならそこが俺のいるべき場所なんだよ。(ぶっ殺すぞチビ。)」
目が合った瞬間に口論が始まる。ちなみに最後の言葉は津軽に聞えないようにお互いのイヤホンに直接送り込んでいた。
そんな兄と恋人を津軽はきょろきょろと落ち着きなく交互に見た。
二人は顔をつき合わせれば口論、最悪激しい喧嘩になる。
津軽からしたら二人に仲良くしてほしいのだが、何が気に入らないのかお互いの粗を探してはちくちくとそれを攻撃し合っていた。
「だいたい近ぇんだよ。(離れろこの害虫が。)」
「だって津軽は俺の恋人だもん!(はぁ?なんであんたにそこまで言われなきゃなんないわけ?)」
「『だもん』とか使うな。気持ち悪ぃんだよ。」
言葉を交わす毎にどんどん険悪なムードになっていく。
いつの間にかサイケも津軽を背に隠すように立ち、手にはナイフを握っている。津軽から見えないように袖に隠しているが、ドリームからは丸見えだ。
ドリームも前傾姿勢で、今にも駆け出しそうな雰囲気だった。

「ちょ・・・サイケ、ドリ・・・落ち着いて・・・。」

「待ってろ津軽。今兄ちゃんがそっちに行くからな!(お前をぶっ倒してな。)」

「なんで津軽と俺の邪魔するの??ひどいなぁ。(その言葉、そっくりそのまま返すよ。)」

津軽が仲裁に入ろうとするが、全く聞く耳を持たない。
むしろさらに険悪なムードになっている。

津軽の中の、何かが切れた。

「・・・いい加減にして!!」

『!?』

滅多に大声を出さない津軽が叫んだことに、その場の空気はガラリと変わった。
険悪なものから子供が親に叱られているような、気まずさと焦りが混ざったような雰囲気になる。
萎縮した二人が恐る恐る津軽を見ると、眉間に皺を寄せて怒りを露にした彼女がそこにいた。

「・・・喧嘩する二人は嫌い・・・。」

嫌い。
その一言にサイケとドリームの顔が絶望一色になった。
二人で目を合わせると、光のような速さで津軽の元に飛んでいく。

「津軽ごめんね!?もう仲直りしたから嫌いなんて言わないで!」

「俺も大人げ無かった・・・。もう喧嘩しないから、な?津軽。」

二人の必死の弁明に津軽の表情がだんだん柔らかくなる。
二人は肩をぴたりとくっつけて、さっきまでの一触即発な雰囲気は微塵も感じられない。
それにほっと胸を撫で下ろした津軽は、サイケとドリームの手を優しく握りながらふわりと微笑んだ。

「・・・嘘。嫌いじゃないよ・・・。」

『津軽ぅぅ!!』

目に涙まで溜めてがっちりと抱きついてきた兄と恋人を愛しく思いながら、津軽は優しく二人の頭を撫でた。
そんな和やかな雰囲気でさえ、実はイヤホンでの口論は延々と続いていた。

(今日は見のがしてやる。つーか早く津軽から離れろよ。)

(次はあんたが見つけられないところに行くから。もう来ないでね。あんたが先に離れてよ)

((さっさとアンインストールされろ!!))






101027
妄想が止まらなくて・・・勢いで書いてしまいました・・・!
反省はしています。後悔はしていませんが←
デリ雄が津軽の双子のお兄ちゃんでシズコン・・・あ、違う、シスコンだったら俺得!!と思いまして。
でも確か津軽とデリ雄双子説は既出だったような・・・すみません記憶力がないので曖昧なのですが・・・。
被っていたらごめんなさい!!

ノリと勢いで書いたので、おかしな点が多いと思いますが、そっと目を逸らしてくださったら嬉しいです(^q^)

「#ファンタジー」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -