「そんなに驚かなくても・・・」
予想以上の驚きように若干傷ついた新羅だったが、まあいいかと静雄の隣に腰を下ろす。
静雄の顔に何の用だと大きく書いてあった。
「腕、気になるのかい?」
前置きなしにいきなり本題に入る。そういうのはあまり好きじゃない。
まだ自分の気持ちに気付いていないのか、静雄は戸惑いながら頷いた。
新羅は一旦席を立ち、窓際に移動して彼女の肩を掴んだ。
「なんだよ?」
「僕に触られてさ、同じ感じする?」
「・・・・・・しない・・・。」
なにか気付いたようだが、まだ核心までいっていないようだ。
少しくらいなら手を貸しても許されるだろう。
「つまりはそういう事なんだよ。」
これで気付くだろうか。やや遠まわしな言い方だったかと少し後悔する。
「・・・ふーん・・・?」
俺の馬鹿・・・!!
新羅は心の中で盛大に自分を罵った。生まれついての言い回しのせいで余計ややこしくしてしまったような気がする。
もっと、それが恋だ、とかストレートな言葉にすればよかった。
「門田は特別なんだな。」
一人納得している静雄に脱力する。そこまで自分で言って、なぜ気付かないのか。
夕暮れの教室。
想いを自覚するには、すごくドラマチックなシチュエーションなのに。
いや、もしかしたら気付いているのかもしれない。実は表情に出さないだけで、既に自覚しているのかも。
いや、静雄に限ってそれはないだろう。
彼女ほど感情が面に出る人間に新羅は会ったことがない。
「・・・そうだね。君にとって、特別だよ。」
せめてこの言葉が彼女を早く春に導いてくれるよう、新羅は思いをこめて語りかけた。
しかしこの言葉は彼女ではなく、最悪の事態を導いてしまった。
101005
短くてすみません・・・!
そして進まない\(^q^)/
次に急展開になると思います。はい。必ず!!
ちなみに前回でシズちゃんの異変に気付いたただ一人の人物は新羅です。小説内で説明できないこの力量不足。
7話くらいで・・・終わらせたいなぁ。予定は未定ですが。
思いきり手探り状態な連載ですが、まだお付き合いください・・・!
申し訳ありません・・・。