「なぁ、雪が降ってきたぜ」
「あ、ホントだ……。雪かぁ」
「祐喜様? いかがなさいましたか?」
「あ、えっと……」
「祐喜殿、是非ともボクと一緒に雪合戦しませんか!?」
「ひ、必死だな雅彦」
「先手必勝です!」
「(何より先手なんだ……?)」
「てかお前祐喜の話を遮って言うことか、それ。最悪だな」
「ガーン! ゆ、祐喜殿、申し訳ありませんっ」
「いいって。……実は、雅彦が雪合戦しようって言ってくれて嬉しかったんだ」
「ゆ・う・き・ど・のぉ」
「雅彦、泣いたら祐喜様がお困りになるだけですわ」
「ぐす、そうですね……」
「もしかして祐喜、雪合戦したことねぇのか?」
「うん。友達いなかったし、トラブル吸引体質だし(自分で言ってて虚しい)」
「祐喜様、では他の皆さんも呼んで大人数で雪合戦をしましょう! きっと楽しいですから」
「雪代……そうだな。うん、皆でやろう!」
「よっしゃ! じゃあ祐喜とオレと雪代vs雅彦と鬼たちな」
「はぁ!? なんでボクが鬼チームなんだっ咲羽!」
「知るか。あー強いて言うならさっき良いこと言ったみたいな気分に浸ってたから」
「ヒドい。ボクも混ぜてください」
「咲羽、雅彦も入れてやろうよ」
「……祐喜がそう言うなら」
「祐喜殿、ありがとうございます!」
「(あぁ、雅彦に耳と尻尾が見える……)」
「では、明日は丁度土曜日ですし、明日にしましょう。私は椀野君と桜子さんをお誘いしますわ」
「じゃあオレはじーさんとばーさん呼ぶわ」
「ボクは鬼たち……って数多くない!?」
「うるせぇ。犬は黙って呼んで来い(デコピン)」
「ぎゃん!」
「オレも手伝おうか?」
「だ、大丈夫です。犬飼雅彦、祐喜殿のために頑張らせていただきます!」
「そ、そうか。まぁほどほどに頑張れよ……」
「心配しなくても大丈夫だろ。こいつなかなか死なないし」
「咲羽、それは冗談なのか? あまり笑えないぞ(紫鬼を連れて来るのが一番大変そうだな……。前に喧嘩してたし)」
「祐喜様、我らは貴方が喜ぶならどんな事でも致します。ですから安心してください」
「……うん。ありがとな!」
〜All Right!〜
(準備はOK あとは明日を待つだけ)
「え、結局雪合戦しないのか?」
「雅彦が道路の積雪のため来れないそうで……」
「雅彦抜きでやろーぜー」
結局いつも報われない犬(笑)雪合戦の模様は、いつかまた書きたいなぁと思います。