▼ キドさんの妹でカノ夢【ネタ】
夢主デフォルト名:ツバキ(椿)
※捏造妄想大量発生
※くっついた後
※原作三巻でカノがアヤノに化けた後
「……何で起きてるのさ」
カノは自分の部屋の前に佇むツバキを見付け、いつものにやけ顔を貼付けながらも呆れたように尋ねた。一方のツバキは「お帰りなさい」と言ってから、
「シンタローさんの叫び声で起きちゃった」
と小さく笑った。
これはもしかすると会話を聞かれていたかもしれない、と内心舌打ちをして、ツバキの肩に手を置いて軽く押した。
「そっかそっか。でももう寝た方が良いんじゃない?」
「……ね、カノ」
いつもなら頷いておやすみ、と笑う流れだった。けれどツバキはカノを見上げて小首を傾げる。可愛げな仕草はしかし、ツバキが自分のしたいことを強行する時に見せるそれでもあった。
警戒しながら笑顔は崩さず、どうしたの? と聞き返す。
「一緒に寝て良い?」
「え、」
想定外の言葉に、カノは一瞬表情を欺き損ねた。呆けた表情はすぐに能力で隠したものの、ツバキは恐らく気付いただろう。別にこれくらいなら多分平気だけど。
「……ツバキ? 僕は男だし、ツバキは女の子なんだよ? しかも僕はツバキが好きなんだけど」
「うん、私もカノ好きだよ」
「自分が何言ったか分かってるかなぁ?」
仮にだ。逆にカノがツバキに同じ事を言ったら確実にツバキは「やだっ」と顔を赤くして部屋の鍵を掛けるだろう。我慢出来なければ鍵をこじ開けるのだが、今はそれは置いておく。
どんな風の吹き回しだ。
「今日はカノ、何もしないでしょ。一緒に寝ようよ」
その言葉に、先程の会話が聞かれていたことが確定した。そして、彼女が微かに不安げな顔をしているのも多分そのせい。
カノは仕方ないなぁ、と大袈裟に肩を竦めてツバキを部屋に促した。
長い長い。
2013/06/18 23:15prev|
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