日記 | ナノ


▼ こんな雰囲気な予定ですよー【SS】

※タイトル未定、拍手連載サンプル文
※時間軸は割と後半ら辺
※紅覇逆トリ
※訳あり夢主
※夢主デフォルト名:佑乃



紅覇が佑乃の家に現れてから二週間と少し。紅覇はぽつりぽつりとあちらの世界のことを話してくれるようになった。それまで紅覇は面倒臭がって話してくれなかったので、少しは距離が近付いたような気がして、だから佑乃は紅覇の話を聞く時間が嬉しい。

いつもは無邪気とも言える紅覇があちらの世界の話になると、主観を交えないために語り口が淡々となる。本人は決して言わないだろうが、それはあちらの世界のことを正確に佑乃に知ってほしいという心からのことだった。

その日、佑乃が聞いたのはアル・サーメンの話で、堕転やら運命やらのことを例のごとく淡々と紅覇は話していた。
堕転や黒ルフのことは、佑乃にはいまいち解らない。けれど、運命ならなんとなく解る。

「私、こっちの世界の人間で良かった」

「え〜? 何でぇ?」

「……多分、あっちの世界に生まれ落ちていたら、私は、えーっと……堕転? していたと思う」

「佑乃は、自分の運命を恨んでるわけ?」

「……恨んでないと思う?」

微かに自嘲の感情を表情に乗せ、佑乃は俯いた。

「私は、生まれてこの方、自分の存在を肯定してもらったことが、無いんだよ」



こんな感じ。訳ありの謎は本編にこのシーンを突っ込む前に確実に出てます。訳の一部は一話か二話で出て来ますし。

2013/05/16 21:53

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