▼ 悪女が夢主なツナ嫌われ【ネタ】
夢主デフォルト名:水城綾(リョウ)
理不尽な暴力に身を曝され、ぐったりと体育館倉庫の床にへたりこんでいた綱吉は、ドアの開く音に何とか顔を上げた。
「こんにちは、ご機嫌いかが? ……って嫌だなぁ、そんな怯えた顔しないでよね」
入って来たのは、綱吉をこんな状態に追いやった水城綾という少女。彼女が並盛中学校に転校してきてから、漸く出来た『仲間』が綱吉から離れていってしまったのだ。
「な…んで、水城さんが……」
「だぁから、そんなに怯えないでよね。別に君を取って食おうってワケじゃないよ?」
彼女と居ると、妙な違和感を感じる。何故か超直感が働かないことも、綱吉の疑問を誘っていた。
「君も災難だよねぇ。一般人だったのに、マフィア……それも天下のボンゴレのドンに仕立て上げられちゃったなんてさぁ」
笑いながら言った綾の言葉に、綱吉の表情が固まった。ボンゴレ。明らかに裏の世界を知った上で発された彼女の台詞は、つまり彼女が裏の人間であるということで。
「水城さん、まさか……」
「ん、私ね、裏の人間なんだわ。でもって何でも屋? みたいなのやっててさ。ほら、ボンゴレって何だかんだ怨み買ってるじゃない。なんかボンゴレ怨んでるファミリーから、十代目に痛い目見せろー、って依頼来たんだ」
クラスメートの前では決して見せない、適当さを孕む口調で綾は言葉を紡ぐ。これがクラスでは大和撫子と見紛う少女になるのだから、人間は難しい。
「だからさ、怨むならそのファミリーを怨んでね」
ニコッと笑って言った後、ああそうだ、と思い立ったように言葉を紡いだ。
「この仕事の依頼主は××ファミリー。依頼主が死んだらお仕事は終了なんだよね。結構あくどい事やってるみたいだし、ボンゴレに報告しとけば? 家庭教師さん」
こんな夢主楽しそう。そしてツナ寄りな予感。悪女がツナ寄りってどういうことだ。
2013/04/01 16:55prev|
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