▼ 羽をもがれた天使【ネタ】
ある日のこと。いつも通り天気は晴れ、時折生暖かい風が吹く程度のシンドリアの海は、その日も落ち着いていた。
……はずだった。
「……ん、あれ?」
友達の鳥に乗って空中散歩を楽しんでいたピスティは、空から何か金色のモノが海に向かって落っこちてきたように見えて、目を瞬いた。それは間違いではなく、次の瞬間物凄い水飛沫が上がった。
一体何が落っこちたのか。首を傾げたピスティの疑問は、あっさりと解けることになる。
「あー、もう! 酷い目にあっちゃった」
びしょ濡れの、見た目十歳程度の少女が、海から浮かび上がってきたのだ。
「え……えええぇぇ!?」
流石に悲鳴に近い声を上げて海面に近付いたピスティは、少女によって更に驚かされることになる。
「最悪最悪っ! 何も海に落とさなくてもいいのにぃ……。あ、あなただぁれ?」
文句を言っていた少女が、ふいにピスティに問い掛けた。が、ピスティはそれどころではない。
「えぇ……何で浮いてるのぉっ!?」
少女は海面一メートル辺り上に『座って』いたのだった。
……っていう始まり。例の輪っかの上に座ってます。実は取り外し可能。
2013/04/01 13:45prev|
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