【1059taisen】
義広くんと雛祭り!
)2015年3月15日/時点でのマイデッキ+義広くんで雛祭り
寧ろ義広くんがメインです(笑)
R佐竹義宣R長井規秀UC鮭延秀綱C氏家定直SR帰蝶+C蘆名義広



定直「これはこれは…」
秀綱「想像以上に…」
長井「…似合い過ぎるな…」
帰蝶「うふ…ふふふ…とても、とても…可愛いわよ…」
義広「な、何なんです〜!何で僕にお雛様の格好をさせるの〜!」

長井「雛祭りは何月何日だ?」
義広「さ、3月3日ですよね…」
秀綱「貴様のスペックは?」
義広「ぶ…武力3で統率3…」
定直「まあつまり、スペックデーの特権みたいな事ですかなあ」
義広「そんな特権なんか要らないよ〜!…帰蝶さんが居るのに…」

帰蝶「ふふ…動かないで、綺麗なお化粧をしてあげるから…」
義広「ううっ…僕は兄さんの陣中見舞に来ただけなのにぃ〜…」

定直「そういえば義宣殿は?」
秀綱「軍備に気になる点が有るとかで離れている様だな…」
義広「よ、良かった…こんな格好を兄さんに見られたくないよ…」
秀綱「ハロウィンの時に自ら進んで魔女っ娘の格好をしたと聞いているぞ、何を困る事がある」
義広「あっ、あれは!…く、国綱殿が兄さんを誘惑してたから…」

帰蝶「…お化粧も終わったわ」
定直「ほう!これなら義宣殿も気付かぬのではないですかな?」
長井「そうだな…帰蝶、万全を期す為に少し髪も弄っておけ」
義広「も、もういいですよ〜…」
帰蝶「うふ…ふふふ…駄目…」
秀綱「!…おい、急ぐのだ」

義宣「お待たせしてしまい申し訳ない、既に御揃いか」
義広(あわわ…に、兄さん…!)

定直「いやあ気になさらず、義宣殿は要に値する役回りなのですからな。気になる点は納得がいくまで拘って構いませんぞ」
義宣「そう言っていただけると有難い。…ところで…」
義広(あう…き、気付いた…?!)

義宣「そちらは…何方かの御息女か?雛姿が大変、お似合いだ」
義広(ええぇぇええ〜っ!?)

長井(まあ、当然だろうな)
義広(ど、どうするんですか!)
秀綱(どうもこうもあるまい…)
帰蝶(騙すなら貫かないとね…)
義広(そっ、そんなぁ〜…)

定直「我々の娘さんではないのですがな、ちょっと…そうですな、相談を受けたといいますか」
義宣「ふむ」
定直「実はこの娘さん、見ての通りまだまだ年若いにも関わらず既に三度も夫を失ってましてな」
義広(ちょ、ちょっと定直さん!な、何を言い出すの〜…!?)

定直「嫁いだ先は武家ばかり、この乱世では夫婦になれども戦で武士の夫を亡くす様な事は起きてもおかしくはありませんが…」
長井「だが、あまりに立て続けだった為、この娘が厄だ鬼だと言い立てられてしまったそうだ」
義宣「何と不憫な…我が佐竹は鬼の武勇を誇りとしている。鬼には鬼、もし良ければ側室に迎えさせていただきたい」
義広(そ…そ、その展開は駄目でしょ!マズイでしょ〜!)

秀綱「…その申し出は有難いのだろうが、義宣殿の様な気概を持ってこの娘を見初めた…次の嫁ぎ先が、もう決まっている」
義宣「おお、それは良かった。…では、相談とは一体?」
帰蝶「言葉は…形の無いまま、時に深い傷痕を残すのよね…」
定直「つまり、先方は気にしていないのですが…この娘さん自身が、この不幸は自らの所為ではと気に病んでいるそうで」
長井「そこで今日は雛祭りだろう。娘の健やかを願う日に、厄を払い晴れやかに嫁ぐ気にさせてやれないか…という訳だ」
義広(よ、よく…もっともらしく話を繋げていけるなあ…)

義宣「そういった事か。話は理解した、俺も助力しよう」
定直「では!義宣殿が男雛役をやっていただけませんかな?」
義広(…え…えっ!?)
義宣「俺が男雛を?」
秀綱「先程、義宣殿自身が言っただろう…鬼には鬼。男雛には義宣殿がなってもらえば、鬼の厄も幸に転ずる謂れになる筈だ」
義宣「成る程、それで救われるのならば引き受けよう…衣装は?」
帰蝶「はい、どうぞ」
義宣「うむ…では席を外させてもらう、お待ちいただきたい」
長井「ああ、早くな」

義広「…い…行っちゃったけど…こっ、これからどうしたら…」
定直「まあ、ここまで来たらあと少しだけ芝居を打ちますかな」
義広「うう…兄さんを騙すのは気が咎めるよ〜…それにしても定直さん、よくあんな咄嗟に話を…」
定直「ははは、普段の交渉術の延長みたいなものですぞ」
義広「お陰で兄さんまで男雛役とか巻き込んじゃって…」
帰蝶「義宣お兄さんの男雛…並んでみたくないのかしら…?」
義広「そ、それは…ちょ…ちょっとだけ…楽しみだけど…も…」
帰蝶「うふふ…素直…」

―――…

義宣「お待たせした」
義広(わ、わわっ…兄さんの男雛姿…似合うなあ…!)

秀綱「よし…並んだらどうだ」
義広(!…ば、バレないかな…)
義宣「では隣に…如何だろう」
長井「ふっ、似合いだ。今からでも貴様が奪ったらどうだ」
義広(よよよよっ、余計な事を頼むから言わないで〜…!)
義宣「長井殿、その様な行いを働くつもりは無い。ええと…姫?」
義広「(ぼっ、僕の事?!)…は、はい…っ…」(小声)

義宣「良縁である事を御祈りする。…もし、再び厄に見舞われた際は佐竹を訪ねてもらいたい」
義広「あっ…あ…ありがと、う…ござい…ます…」


"兄さん"


男雛の袖を、きゅうっと掴む女雛のか細い声は。
桃の香と共に風へと掻き消えた。

■終幕■

◆雛祭りの日に、せめて会話文だけでも〜…と思って考えたものの上手く纏まらなくて、当日は諦めちゃったのですけれども。
後から3月3日なら義広くんのスペックデーじゃん!という事に気付き、もう過ぎたけれども再びヤル気が出て仕上げてみました。
もう、ショタっ子にも男の娘にも兄弟ホモにも琴線は無いとか言えなくなってきてる気がする(笑)
義広くん自体は可愛いよ、そらあ可愛いと認めるしかない。
だけどホラ…兄弟なら何でも良い訳じゃないから…さ(;´ω`)
そして鮭さんの口調が、まだまだ掴めない…定直は油断すると三国志大戦の落雷徐庶の口調になる。
ちょいタレ目のゆるカワ髭オッサンなのが共通してるからかと(笑)

2015/03/15 了
clap!

- ナノ -