【1059taisen】
犬張り仔の遊戯
)ケモ耳ぷち化で性描写



そりゃ、な。
"こんな"時の俺でも、変わり無いあんたの事は。
正直、ありがたいと思う。
思うんだが…な。

「ここまで"いつもどおり"じゃなくても、よくないか?」
「フフ、貴様が勝手に犬に為っている方が悪い」

逃げない様、逃れられない様。
所有の首輪は施されていないが、仔犬と為った今の一益は段蔵の膝の上でちょこんと向かい合い。
くんっ、と。
小さき背に回されていた手が、不意に一益の襟巻を引いて。
反射的に首が上向き、何時に見合わせようと捉える事が出来ない。
赤い色。あかいいろ。
そっと吸われた口唇は柔和に優しいが、しかし。
首元を引かれる苦しさは首輪の様で、所有を示される様で。
「その先」を望む情欲が秘められている事を一益は悟っていた。

「クク、だが折角の姿だ…愉しむ術を考えるのも悪くない」
「べんきょうねっしんで、けっこうな ことだな…」
「通常、この頃の童子では性技を心得ていようもない訳だしな」
「…あんた、"そういうこと"をいうから…まあ、いいけどな…」
「フフ、何の事やら…それにしても、流石に…」

段蔵は一益の尻尾をひと撫ですると、その下の尻に手を寄せ。
むにりと片方の丘を軽く掴みつつ、割れ目に指を這わせて。
布越しの後孔を玩ぶ。

「…ッ…」
「仕方がないが、此処に挿れる訳にはいかぬか」
「…あたりまえだ、"あんたの"なんか…とくに、はいるかよ」
「ククッ、称賛だな」
「ほめてはいな…イ…っ…!」

グリ、グリ…っ…

円を描く様に一益の後孔の入り口を弄る段蔵の指先は時折、沈み。
指を咥えるのもキツそうな内の感触に寄ろうとする。
かといって侵入には及ばず、再び入り口を玩ぶを繰り返され。
小さきに為れども、意味を知り得ている身体は芯から熱を帯び。
短く、荒い息遣いを伴わせる。

「問題無いな…フフ」

シュル…ス、ルッ…
…ブル…ッ…!

「…!…あのな、あ…」

腰、よりも下の位置で結び支えるを解いたかと思うと。
段蔵は下穿きもろとも下げ降ろし、何事か目線を下に向けた一益の前に半勃ちの自身を晒し出した。

「…"しゅんび"が いい… って、いえばいいのか?」
「クク、この感触からすると貴様も穿いてはいないだろう」
「おれは"しっぽ"が じゃまで しかたがなく、だぜ」

言いながら、どんな会話をしているのかと一益は思うが。
それ以上に思う事は。
こうも堂々と自身の具合を恥ずかしげ無く見せ付けられては…寧ろ、俺の方が恥ずかしいのだが。
という事である。
だが、完全な屹立ではないそれに眼を背けられずにいると。
その様子に段蔵は片側の口角だけを歪め笑み、小さな一益の手を取り。晒す自身に触れさせて。
まだ、軟らかさの方が感じられるソレを、つまり。
「どう」しろと。
後ろの孔への挿入は考えていない、そう段蔵は漏らした。
で、あれば。
望まれている事は。

(…ま、こういう"こと"か…)

クチュ、クチュッ…ツ、ゥ…

咥内に溜めた唾液を、愛撫を行い易くする為に一益はゆっくりと糸引く様…先端へ流し落とす。
ちゅ、と。
鈴口にひとつ、口付けて。
まずは亀頭を重点的に舐め上げてゆけば。
徐々にではあるが、半勃ちの自身が熱を帯び芯を持ち始め。

「…はっ…ふ、ン…」

れる…れろ、っ…ぺろっ…

持ち上がり始めた竿を感じ、一益は一度…先端から口唇を離して。
竿の方へ口唇を寄せ直し、丁寧に舐め上げながら先端と同じく愛撫を施し唾液を纏わせてゆく。

…ちゅ、く…くちゅ…っ…

竿の濡れる頃合いを量り。
一益は口唇での愛撫はそのままに、竿に手を添えて扱き始め。
小さな手には、余る程の、熱。
一益の口淫の跡、段蔵の自身は屹立と共に鈍く輝き。
その段に至り、一益は今の自分自身の身体の小ささに対する意識が…まだ、定まっていない事を。
感じ取っていた。
これまでにも見た事、どころか咥えた事も有るのだが。
屹立してゆく剛直を前に、その時の感覚とは比べものにならない程…明らかに、圧倒されている。

(…いや、たしかに…"コイツ"ばかりは"バケモノ"としか、いいようが なかったけどな…)

ふに…くにっ…くにゅ…

全く違うモノにも思えた一益は。
つい、確かめる様に亀頭をくにくにと指で玩ぶ。

「フフ、その姿であれば…そういうのも悪くはないな」

グリ…ッ…むに、っ…

「ど、こ…さわってんだ…!」

普段ならば届かぬのだろうが。
今ならば一益に口淫をさせながら、段蔵は一益の後孔はおろか自身すら弄ぶ事も出来てしまう。
先程と同じ様に孔の入り口を撫でながら、睾丸にも及ぶ愛撫。

「クク、褒美だ…」
「よ、けいなこと…するん、じゃ…ア、ん、んっ…!」

下半身から。
今迄に感じた事の無い甘い痺れが一益の身体中を走る。
段蔵が、と、反射的に思うが。
術を施された感覚とは…違う。

「っ、ふ…う…はッ、あッ…!」
「……尻尾か。ククッ…」

シュル、シュ…シュッ…!

「ッ!なっ…や、め…!」

一益の様子に同じく異を感じ取った段蔵は、悦の正体を探ると。
それはやはり、普段とは異なるが故なのか。
ふさふさと揺れる尻尾に触れ寄せた途端、上がる甘い鳴き声。
それを理解して…捨て置く様な段蔵ではない。
まるで自身を扱くと変わらぬ様にして、尻尾を扱き擦ると。
尻から、びくびくと波寄せるが如く一益は悦に震える。

フ…ッ…

「ぅ、あ…ッ…!」
「フフ、何処もかしこも悦いとは大変なものだな」

撫でられて、擽ったいと思った程度ならば以前にもあった。
だが今は、犬耳へ軽く息を吹き掛けられただけでも…ぞわりとした悦が、身体中を巡ってしまう。
ただ触れられただけならば、これ程の反応は無かった筈。
しかし姿に見合わぬ情炎を宿した時、それは人ならぬ悦を。

「く、ぅ…ア、ン…っ…は、ンん…ッ…ふ、うっ…!」
「随分と厭らしく鳴く…クク、姿に見合わぬも一興」

どうとも、出来ないのだ。
尻尾という、普段には失われた器官からの悦。
これは内から沸き上がる滾りか、外から沸き上がる滾りか。
それがまず、判別出来ない。
抗い方が分からず、どちらからとも取れるに責められては。
色を含んで鳴くしかない。
そんな、仔犬と為る一益が嬌声を上げ乱れる様。
普段の色香とは違う、別の禁忌。
嗜虐と愛玩の狭間に揺れる己の感情を段蔵は心地好く受け止めながら、一益の尻尾を嬲り続けた。

「さて…存分に褒美を前払いしてやった様だな…」
「く…ぅ…ンっ…」

それまで激しく扱かれていたのを急に弛められ。
スリスリと撫で触られる程度となるが、それでもまだピクンと。
一益は感じてしまう。
その様子が愛らしく思うのか、段蔵は珍しく双眸を細め笑み。
犬耳へ口付ける。

「…では、前払いに見合うくらいの事はしてもらおうか…」
「…まず、"ほうび"になってないと おもうんだがな」
「フフ、あれだけ悦んでおいてか。…とにかく、終焉はまだだ…」
「…ッ…」

喘ぎ乱れた息も整え終わらぬまま、一益の眼前には。
完全に屹立した段蔵の自身が差し出され、続きを促された。
まだ勃ちきらぬであった筈が、この剛直に至る事には…先程までの自分の痴態が絡んでいるのだと。
そう察した一益は、複雑な想いでソレを見詰め。
鈴口に溜まり始めた先走りに気付くと小さな口で先端を咥える。

「ふっ…む…」

深く咥え込んでやろうとしたが今の口の大きさとは釣り合わず。
だからこそ一益は先端だけとしたものの…それでも、咥内への圧迫感は普段とは比べ物にならない。
どうにか鈴口の先走りに舌を差し入れ、絡め取り。
両の手で竿を握ると、律動を合わせ扱き始める。

ちゅっ…く…くちゅ…

「ん、はっ…う…」

咥えた咥内で愛撫しようとするのだが、やはり今の身体では…その熱の塊を受け止めきれない。
次々と溢れる先走りもあり、一益は一度咥えるを離した。
ならば、と。

…ぴちゃ…はむ…ちゅ、っ…

亀頭から咥えるのは無理だが。
部分部分を食む様にして、口唇と舌を伴い愛撫してゆく。
溢れ零れる先走りは、一益の口唇や時に寄せる頬まで濡らし。
つまりそれは…悦い、筈なのだ。
だが常々一益が思う事には、それに対する段蔵の反応の薄さで。

(…"イイ"なら…すこしは"なけ"よな、まったく…)

ベタベタと自分に絡み寄せる先走りに構わず、一益は少々、意地で自身をそれまで以上に丁寧に。
裏筋を重点的に舐め、吸い、両の手で段蔵の自身を抱き寄せる様にして幾つもの口付けを落として。

「フフ…」

…さわさわ…っ…

「…ン…ッ!」

しかし段蔵の方は、その一益の口淫をどう解釈したのか。
奉仕具合を受けて追加の褒美という事か…一益の犬耳に触れ。
優しく撫で回し。
そっと、頭も、撫でられて。
蕩ける様な痺れる様な、他の何も要らなくなってしまう様な。
逃れられない見えない首輪。

(…この…ッ…いまに…ほんとうに"かむ"、ぜ…)

そう、心に威を張るが。
仔犬が抗えるのは、欲を呼び起こす甘噛みだけ。
ドクドクと射精の近きを知らせる様な脈動を掌に受けた一益は。
最早、観念したのかクチュクチュと竿を扱く手を速め。
欲を受け止める為に、改めて先端を咥え愛撫を続けた。

ちゅぷ…っ…ちゅ…ぷッ…
にちゃっ…にちゅっ、ちゅくっ…

「クク、しっかり受け止めろ…」
「…っ、ふ…ン…!」

びゅうっ!…るるっ…びゅるる…
…こぷっ…ぱたっ…ぼた…っ…

果てる、その時だけ段蔵は一益の頭を押さえたが。
然程、強制的な力は込められておらず自由に動かす事が出来た。
吐き出した白濁を受け止める一益は、しかしやはり。
多量の精を、総て飲み込むどころか咥内に含みきれず。
口端から零れ落としてしまう。
咥内で、どうにか受け止めた精を飲み込み…ゆっくりと自身から口唇を離し粗相の具合を見やる。

「…いくらなんでも、さすがに…この"からだ"じゃあ ぜんぶは のみこみきれないぜ…けほッ…」
「フフ、本来ならば許し難いが…まあ、良かろう…」

だがその代わり、と。
そこまでは言わなかったが、段蔵は目線で最後の要求を送る。

(…やれやれ)

ぺろ…っ…ぺろ…れろっ…

零し汚れた熱い白濁に濡れている段蔵の自身を。
残す事の無い様、一益は丁寧に丁寧に舐め取ってゆく。
その間、段蔵は一益の頭と犬耳を交互にくりくりと撫でて。
それが…今の一益には悦ではなく、どうにも擽ったくて。

…ちゅ…っ…

自身へ、いとおしく口付けて浄の終わりを告げてみるが。
擽ったさが気恥ずかしく、何となく段蔵と目を合わせられず。
どうしたものか。
取り敢えず、乾いてしまう前に自分の口の周りに付いた先走りや精を拭い取ってしまおうと―――

…ゴシ…ッ…ゴシ…

「…ん…っ…?」

口元へ運ぼうとした手の甲より、もっと早くが口元に。
それは…段蔵が、自分の口元を拭い清めているからで。
益々もって、段蔵の捉えきれない行為に戸惑いながらも…一益は。
今は、やけに優しく瞬いて見える赤い瞳を見上げていた。



―――これで。

拭っているのが。
俺の襟巻でなければ。
もっと良かったんだけど、な。

■終幕■

◆いくら自分でも、あにまる仕様で性描写を含んだ小噺は禁忌かしらと思い続けていたのですが。
段蔵も一益もエロ過ぎる!わん仔な一益が小さなお口で段蔵のマジ化生を以下略なブツを書きてえ!
という荒ぶる我が魂を抑えられず、書き殴ってしまいました。
段蔵さんは、やはり小さい方が好ましいのだと思…げふげふ。
そして、たまーに優しい事をしてみるのだけれど…何だか残念な行動を取ってそうだよ段蔵さん。
後悔はしておらんですぞ!上げた日が誕生日な事以外(苦笑)
自前ハッピーバースデー!(…)
…何を書いて…いや、後悔していないとも。いないとも。
とにかく、詰め込みたい事を詰め込めたと思いますぞ(*´ω`)

2011/09/30 了
clap!

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