【Rockman.EXE@】
それは貴方の熱のせい【RE】
)自慰バレえっち│クンニリングス



「オッサーン! オラ、暇でスかたねぇだー!」
「見りゃ分かるだろうが、俺は暇じゃねぇんだよ」
「……ぶー…つまンねオッサンだなや…」

ヒノケンの家に設けられた、研究作業用の部屋。
今そこには、パソコンに向かいっ放しで文章を作成し続けているヒノケンと、その背中に向かって話し掛けては軽く流されてしまい、ふて腐れ気味のアツキの姿。

「そら、勝手に遊びサ来たンはオラだけンと…ちッとくらい、相手スてもエエでねかー!」
「今日中に、このレポートを完成させなきゃならねぇんだっつうの。終わるの待ってろ」
「……むー…」

振り返りもしない、相変わらず目に映るのは背中。
どうやらヒノケンが作成しているのは、電脳世界における炎とクロスシステムについての成果を報告する為のレポート。これはヒノケン自身の手で完成させなければならない内容。
もし、研究データの入力作業辺りであればアツキも手伝う事が出来、暇にはならなかっただろうが。このレポート作成にアツキが手を出せる事は無い。
故にアツキは、こうして待っている訳だが。
すぐに待ちきれなくなってしまう。

「…まーだ、作るの終わらねンだかー?」
「あのなぁ嬢ちゃん、さっきからそんな時間は経って…だぁあ! ズレて入力しちまってるじゃねぇか! 気が散るから話し掛けるんじゃねぇよ! …って…ふ…っ…」

座っているパソコン用のデスクチェアを回して、ヒノケンが漸くアツキの方に振り向いて。
苛立った怒鳴り声を上げたのだが。
そこに居たのは、膨れっ面とジト目で無言抗議中のアツキ。本人は遺憾を表しているのだろうが、ヒノケンからすれば寧ろ可愛げのある態度に見え。
ちょっと、笑いそうになった。

「…何、笑っているだ。オッサン」
「いんや、何でもねぇよ。…へっへっ」

笑みを零し掛けた時点で怒りは冷めた、といったところ。ヒノケンの声からは怒気が抜け。
寧ろアツキの相手をしてやれず、すまなさが浮かぶ。
しかしながら、優先させるべきは眼前のレポート。

「…終わらせるには、まだもう少し掛かるからよ。良い子だから、別の部屋で待っていな」

先程の荒げた声は何処か遠く、ヒノケンはアツキを見詰めながら優しい口調て退室を促す。
聞いたアツキは黙り、室内は少しの静寂に包まれ。
やがて終わりを迎える膠着。

「……分かっただ、適当に待ッとくかンな」

口を開く前に、もう一度アツキは膨れっ面。
けれど、自分がワガママを言っているしヒノケンの邪魔になっていると分かっているから。アツキは素直に引き下がってヒノケンに背を向け、部屋を後にした。

───…

「ふーンだ…なンね、オッサンときたら…」

ぽすっ、と身体を投げ出す寝室のベッド。
ヒノケンが居る部屋を後にしたアツキはリビングに向かい、テレビを見て時間を潰そうとしたが、どの番組もまったく面白いと感じる事が出来ず、すぐに消し。
それならば今のネットワーク社会、バーナーマンをインターネットへプラグインさせて見て回っていれば時間などあっという間に過ぎる筈。
だがアツキのPETは、ヒノケンの家へ入る前にバーナーマンの了承を得てスリープモード。
テレビの気分でも、インターネットの気分でもない。

「…オラ、だって…」

今日はヒノケンに会う前から、ずっと。
アツキの身体は芯から熱を帯びてしまっていて。

「こげな日も…あるンだべ…」

手繰り寄せて、ぎゅっ、と。
抱き締めたのはベッド上に畳み置かれていたヒノケンのパジャマ。枕もあったけれど、より目に付いて惹かれたソレを、熱の疼きを抑える助けにしようとしたが。

「…あ…」

それは返って逆効果。
流れ込む、今のアツキが一番欲しい熱の匂い。
自分の身体を抱く男の存在を濃く感じ取ってしまい、とろんとアツキの眼が欲情で蕩ける。
ヒノケンの事を求め、欲しているアツキの身体。

「……オッサン…」

ぎゅううっ、と。
パジャマを抱き締める腕の力を強めて深くヒノケンの存在を吸い込み、一層に火照る身体。
熱を抑える意識は、とうに吹き飛び。
燃え上がろうとしている情欲に身もココロも傾く。

…ゴソ…ゴソ……くちゅ…っ…

「……ン…ッ…」

自然と下げられる自らの手は下肢の衣服の内へ滑り込み、ちょっと背伸びしたデザインのショーツの中に指先は潜り込んで、そろりと割れ目に沈めれば。
浅い位置でも、すぐに分かる程に愛液で濡れ。
薄々、そうではないかとアツキ自身で感じてはいたが、もうこんなにも濡れてしまっていた事をハッキリと自覚して、今の己の発情具合に小さく声を。

「(…だ、だけンと…こ、こげな事とか…オラからオッサンには…いッ、言えねぇべ…ッ!)」

でも、欲しい。
身体とココロはヒノケンが欲しいと疼く。
だから此処へ来たのだ。
疼きを受け止めて、甘く激しく収めてほしくて。

…くちゅ…ぷちゅ…

「ン…ふッ…ンン…オッ、サン…」

ヒノケンの事を、想って。
ヒノケンと身体を重ねた行為を、想って。
割れ目に沈めた指が、控えめだが蠢き出す。

「(…ッ…い、けねぇ…だ…こげなトコロで…とか…オッサンに見付かッツまうでね、か…!)」

自慰に及ぶ事を止めようとする理性。
けれども。
指先が伝える愛液の量は次々と溢れるばかりで、身体が帯びる熱は徐々に思考を希薄にし。
熱くて、自分自身が熱くて堪らない。
この火照りを解消する方法は、ただひとつ。
ヒノケンとのセックス。

「…ケンイチの、馬鹿…」

欲情しているという事を、言いも態度にも出さないが察しろ。というのは、いくら何でもヒノケンに対して無茶な話だとアツキも思う。思うけれども。
アツキは、今まで知らなかった「求める」感覚をどうして良いのか分からなくて。だから、自分の身体に性を教え拓いたのはヒノケンなのだから。
この、悶々と滾る性交への感情の責任を、アツキとしてはヒノケンに押し付けるしかない。

「(まだ…終わンねとか、ぬかスてたべ、な…)」

くちゅっ、くちゅ…ちゅっ…

「ン、も…ぅ…知らねぇ…だ…ッ!」

ちゅぷ…ず…ぬ…ぬぷぷぷ…っ…

「ふぅッ、はッ…ふッ…」

固く目を閉じたアツキは、片腕で抱き締め続けるヒノケンのパジャマから感じる匂いからヒノケンの存在を思い描き、ヒノケンが与えてくれた行為を想いながら。
割れ目の浅い箇所で躊躇っていた指をナカへ。

ちゅぷっ…ちゅく、ちゅくっ……にゅぷぷ…

「ンふ…ぅッ…ンンッ…ン…はぁッ…」

挿し入れた指を抜き挿し自分を慰め始めたアツキ。
ビクビクと、火照った身体は直ぐに反応を示し。
最初こそ緩やかだった指の動きは徐々に徐々に速くなり、呑み込む指の数も増えてゆく。

ぷちゅっ、ぷちゅ、にちゅっ、くちゅっ…

「はぁ、ふぅッ…く、ふ…ッ…はッ…はー…ッ…ンも…ぅ…服着とると、動かス難い…だなや…」

…にゅぽ…っ…ゴソゴソ…ゴソ…パサッ…

三本の指を沈めて自慰に耽り。
もう自分の行為が止められない事に観念したアツキは一度、顔を埋めていたヒノケンのパジャマを離して荒く酸素を取り入れると、纏う自らの衣服が邪魔に感じ。
ひと欠片の理性も脆く、盛る情欲に従いアツキはナカから指を引き抜いて下肢の衣服を脱ぎ捨て、再び濡れそぼる割れ目の先に指を押し込み自慰の続き。

ぬちゅっ、ぬちゅぬちゅ、くちゅ、くちゅっ!

「はぁ、ンッ…あふッ…ケンイチの…アホぉ…ッ…」

身体は悦を感じ取れている。だけれど。
足りない。
どれだけ思い描き真似てみても、ヒノケンのものとは違う細い指。そして荒々しいだけの様でいて、しっかりと身体に快楽を焼き付けてくる抜き挿しには及ばず。
自分のでは、やっぱり、収まらない。
ヒノケン以外では駄目なのに自慰に至っている、それもまたアツキはヒノケンに押し付けて自分の今の行為は仕方がないのだと自らを納得させて。
より、悦を得ようとし始める。

…ぐいっ……ふ、に…っ…

「は、ふ…ッ…」

本当は離したくないが両手が必要な為、ヒノケンのパジャマを手放し。ショーツとお揃いデザインのブラジャーごとアツキは上に着る衣服をたくし上げると。
露わになった自分の胸へ手のひらを這わせた。
自慰では中途半端なだけだと理解してしまっても、点けてしまった火はどうしようもない。
どうにかして、自分で収めるしかないのだ。

きゅうっ…

「ンあ…ッ…勃ッとる…ス…」

乳首を軽く摘んでみれば感じられる芯。
熱さと微かな痛みに、痺れる感覚が全身に伝う。
ころん、と。仰向けから横になり少し身体を丸め、胸とナカを弄る手に密着感を与えて、これまで以上に自慰に没頭して身体を果てさせようとしだす。

くちゅ…ぷちゅ、ちゅくっ…くちゅっ、ぷちゅっ…
すり…っ…きゅうぅっ…クニッ、クニ…

「ふ、ぅあッ…あン…ッ…あッ、あぅッ…はぁ…ッ…ケンイチ…は、やッぱス…胸がおッき方がエエンか、な…どスたら、もッと大きくなンべか…」

ヒノケンと出会う前は、自分の胸が控え目な事などコンプレックスに思う事は無かったが。
そんなヒノケンから「カマボコの乗っていないカマボコ板」との評価を受けた上で男女の仲になった今だと、物足りないのではと気になるところ。

「…ええい! 今はそげな事は考えねぇだ!」

ぢゅぷ、ぢゅぷっ……ぬりゅ…ぬちっ、ぬちゅっ!

「はアッ、アッ、コレ…ッ…エエな…ッ…」

胸への意識を振り払い、咥え込ませた指を無心に抜き挿すが、もうひと押し刺激を求め。
アツキは指の一本をナカから引き抜くと、性感によりぷっくりとする陰核へ這わせて擦る。
最初のセックスの時にヒノケンから弱いと見破られた箇所、そうだとはアツキ自身は知りもしなかったが、こうして自らで弄っても確かに特に悦を感じる。

ぬちゅ、ぬちゅ…にちゅっ、くちゅ…ぷちゅっ…!

「く、ふ…あン…アンッ…ふぅッ…」

溢れ続ける愛液を纏い、指は滑らかに動き。
擦り上げる陰核からはジンジンとした熱さを持って、身体全体に甘い痺れを伝えさせて。

くちゅくちゅっ…ぬりゅっ…ぬちゅ…っ…!

「ア、ンッ…ぅン…ケ、ンイチ…ぃ…ケンイチ…!」

アツキは更に身体を丸め、想う相手が自分に悦を与えているのだと思い浮かべ自慰を続け。
高まりゆく熱、身体。これならば。

「ふッ、うッ…あ、ふ…くぅン…ッ…」

ぬっちゅぬっちゅ! にちゅっ、ぷちゅ、ぬちゅっ!

「ン、あ、もぅ…もうちッと…で、イケそだ…べ…ケンイチ…ぃ…あと少スで、イク…ぅ…!」



「手伝ってやるか?」



!?!?!?!?!?


「ぎ、ぎあああああああああ───ッッ!?!?!?」
「おいおい、なんつう悲鳴だ。…つうか、女の悲鳴じゃねぇぞ、せめて濁点を取りやがれ」

小指の片方を耳の中に入れ、「五月蝿い」の仕草。
自慰を強制終了して身体を転がし振り向いたアツキが見たモノは、そんなヒノケンと。どのの時点で開けられていたのか、全く気付かず開いている寝室のドア。

「え、あ、ど、な、なスて! オオオ、オッサン! 何時ッから寝室の中サ居たンだべな?!」
「俺が俺の家で、何処に居ようが勝手だろうが」
「そ、それは…そッかもせねけンとも!」

そう言われてしまっては、確かにそうなのだが。
動転しきっているアツキからすれば、どうしてヒノケンが居るのかと問うのは仕方がない。
けれども、ヒノケンからすれば。

「…寧ろよ、質問があるのは俺の方だぜ? …アツキ」
「…ぅ…あ…えッ…え、と…」

追い詰める様、わざとゆるりとした歩み。
ベッドの傍まで寄ると、身動き取れずにヒノケンをただ見上げるしかないアツキにヒノケンは視線を落とし、火照った肢体を舐めるように見詰めて上がる口角。

「何、してやがった?」
「なッ、な、何…ッて…そ、そげな事…ッ…」

オナニーをしていたなど、言える筈がない。
というよりも。
言わなくてもヒノケンの顔は総て解っている筈の顔。

「んん? …まぁ、言えねぇってカンジだな」
「う…ッ…」

とうとう、ヒノケンはアツキに軽く覆い被さり。
顔を近付け目線をを合わせようとすると、アツキの視線はやましい事があるように泳いで。
にいっ、と。よりヒノケンの口角は釣り上がった。

「勝手に一人で愉しんでるんじゃねぇよ」

する…ぷちゅ…ズッ、にゅぷぷぷっ…!

「ひゃあ、ンッ…! 指ッ…そげに、いきなス…!」
「お前が弄っていたんだから全然いきなりじゃねぇだろ、スンナリ咥えたぜ…へっへっ…」
「ン、ンな事…ぉ…」
「これでも違うってのか?」

じゅぷっ、にちゅっ、ずちゅっ、ずちゅ、ぷちゅ…!

「あッ、ぁあアンッ! くぅ、ンッ…!」

ヒノケンはアツキの女性器へ手を伸ばし、蕩けたナカへ躊躇せず最初から三本の指を挿し入れて抜き挿しを始めると、ヒノケンの言う通り潤滑は充分。
けれども、アツキが想像したより控えめな動き。
これは、焦らしているに違いない。

「イキそびれて、辛えよな?」
「ン、ふ、うッ…わ、分かッとるなら…ぁ…」

意図的にヒノケンはアツキの耳元で囁き、耳たぶを柔らに食む。それだけの刺激でも、火照り出来上がった身体はゾクゾクとアツキの背に性感を走らせ。
アツキの口から漏れる懇願。
だが、ヒノケンはもう少し玩ぶつもりで。
勝手に一人遊びをしていた悪い子へのお仕置き気分。

じゅっ、じゅ、じゅぷ…ぬぷ…

「あ、ぅッ…あンッ…アン…ふァ…ンッ…」

気付くとアツキは、自分を見下ろし緩やかな手マンを続けるヒノケンの身体へ腕を伸ばし。
縋るように、その逞しい身体の熱を求めだす。
もどかしく焦れったい行為、どれだけ自分が熱くなっているのかヒノケンに伝える為にも。

「へっ…ナカだけじゃねぇ、身体全部が熱いぜ」
「ン…ふ…あ…当たり前…でねか、オラは…ケンイチなンかより、ズッとアツいンだかンな…」
「へっ! 言うじゃねぇか。…そうでないと、な」

互いが感じる互いの熱。
はじめての時から、互いの為に在ると感じた熱。
求めるのは当然。

「…ったく、可愛いじゃねぇかよ」
「は、な、めンこいとか…ンむッ…!」

ちゅうっ…
ちゅぷ、ぢゅぷっ……ぷちゅっ、ぬちゅ、ぬちゅっ…

「…! ンッ、ンふぅッ、ンぅッ、ンンッ…!」

重ねられた口唇。
アツキには強引に塞がれたも同然の口付けの中、手マンを行っていた指とは別に親指が陰核に這わされ擦りだす。それは先程までアツキ自身が行っていたように。
器用にナカを掻き回しながらのクリ責めから、アツキは口を塞がれたまま何度もビクビクと身を震わせて快感に見舞われるが、やはり加減されているのか決定的なイキ方にはならず。
甘イキばかりで、増々の疼きと切なさ。

…ちゅ…

「ぷぁッ…ケンイチぃ…もッ、オラ…イキてぇ…」
「へっへっ…軽くイキ続けていたじゃねぇか」
「バッカ…こげなの、逆にキツいでねぇか…ぁ!」

口唇が離れるや、より大きな悦をねだるアツキ。
普段のアツキならば言い渋るであろう、イかせて欲しいなんて言葉が出るくらいに限界で。
篭もる一方の熱をヒノケンの手で解放してくれる事を望み、潤む眼差しを向けていると。

…にゅるる…にゅぽっ…

「ぁ、ンッ…」

アツキのナカから指を引き抜いてクリ責めも止めたヒノケンに、アツキは艶を含んだ声。
きっと、求めている事をシてくれるのだ。
そう思ったアツキは縋り抱き締めていた腕を離すと、ヒノケンは身体を起こしてアツキの脚を割り開き。嗚呼やっぱり、指より太く熱く硬い男性器がこれから。

…ぐいっ…ゴソ…

「…ぇ、え…ッ…?」

アツキが期待した男女のセックス。
だがヒノケンは自身を取り出さずに、よりアツキの脚を開かせたかと思うと。割れ目はトロトロに蕩け、陰核は紅く膨れて主張する女性器に顔を埋めはじめ。
それはつまり、クンニリングスを行おうとしていた。

「ちょッ…! な、な、なにス…ひゃうッ…!」

ちゅっ…
ぴちゃっ…れるっ、ちゅぷ…じゅるっ、にゅる…

太ももへキスひとつ。
直後には分厚い舌がアツキのナカへ入り込む。
手マンの方が余程、奥へ挿し入れる事が出来て悦ばせる事が出来るかもしれないが、舌での愛撫など受けた事が無いアツキには、女性器を舐められている事実に戸惑い、困惑し。
また新たに焦がされる、初めての熱。
舌で嬲られる感覚に抗えず、素直に鳴き喘ぐ。

じゅっ、じゅるっ、ぬりゅぬりゅつ…れろれろ…っ…

「はぁッ、アン、あッ…そげにぃッ…舌でおっきく掻き回されッと、ぉ…はンッ、あアンッ」

愛液で溢れかえるアツキのナカで暴れる舌。
時折、啜り飲まれているであろう吸い上げの感覚もあり、アツキは羞恥から身体を熱くし。
翻弄されているところで、舌の動きが変わり。
ナカから這い出た舌は、アツキの陰核を覆いだす。

れろっ、れろ…れろぉ…っ…

「あ、あッ、く…ぅン…!ひ、はぁ、う…ンッ…!」

指とはまた異なる生温かな滑りでのクリ責め。
愛液を垂れ流してアツキは善がり、身体の奥底から沸き上がる様な悦の波が押し寄せて。
確かにコレを望んでいた、望んでいたけれども。

…はみ…じゅっ、ぢゅうっ…じゅううううっ…!

「ひぁ、アッ、やぁ…ッ…! イクぅ、オラ…イッツまぅ…! ア、アッ、アああ〜〜〜ッ!」

ビクビクッ、ビクンッ…!
…じゅるっ…じゅう…っ…ごきゅっ…

「…ぷぁっ。…へっ…派手にイッたじゃねぇの」
「…はぁーッ…はぁッ、ハアッ…」

陰核を口唇で食まれながらの強い吸い上げ。
ベッド上で身体を投げ出すアツキは達して荒い息を繰り返し、衝撃にも似た快感で瞳からは薄っすらと涙が零れ。疼きと切なさを解消する程のイキ方は出来た筈。
だが、口元の愛液を拭い。
今一度アツキに覆い被さるヒノケンが見た表情は、唇を尖らせ睨んでくる不満に満ちた顔。

「…ケンイチの…アホンダラ…ぁ…」
「何だよ、イかせてやったじゃねぇか」
「そ…だけンと…舌なンかでねく…て」
「へっへっ…俺が居るってのに、一人で愉しむような悪い子にゃクンニで充分だったろ?」
「……うう…」
「…へっ」

ちゅ…うっ…ぬる…っ…

口唇を重ね、アツキの咥内へ侵入する舌。
先程まで愛液に塗れていた舌は、やけに甘い。

トロトロに、なる。
カラダが。
ココロが。

本当に一つにはなれないけれど。
限りなく一つに近くなれる行為。
それが欲しい。

…ちゅくっ…

「ぷ、は…ッ…ケンイ、チ…そンなら今日はもう…オラ…サ、挿れてもらえねぇ…だ、か…?」
「お仕置きなら、そうすんのがイイんだろうが…困った事に、俺もソイツは勘弁なんだぜ」
「…え…あ…ッ…」

…カチャ…ゴソゴソ…ブルンッ! ビン…ビキッ…!

性器同士の交わりを望むアツキに。
ヒノケンは自身を取り出すと、こうなる事は見越していたのか既にコンドームは装着済み。
しかしアツキはそんな事よりも、現れた男性器の完全に勃起した昂ぶり具合に目を奪われ。
膨れた亀頭が、すぐさまアツキの女性器に。

「挿れて構わねぇよな?」
「…あ…う、うンッ…エエ、だ…早く…ぅ…!」

ぷちゅ…ぬぷっ…ずぷ、ずぷぷぷぷっ…! ぱちゅっ!
キュウウッ…! キュンッ、キュウッ…!

「く、ァ、あアンッ…! あッ、ああ〜ッ…!」
「…! クゥウッ…挿れただけで、またイッたかよ」

濡れに濡れたアツキのナカは屹立したヒノケンの自身をスンナリと受け入れるが、腰を打ち付ける程に埋め込んだ途端、アツキは再び絶頂を迎えてヒノケンの自身をキツく締め付け。
ヒノケンとしても高揚した射精欲の限界は近く。
その吸い付いてくる締め付けの心地に堰切れそうななったが、挿れてすぐに等というのは男としてプライドに障る思いがあったりするのだろう。
アツキが落ち着くまで、と名目するが。ヒノケン自身も身体が整うまで、動く事はしない。

「…はぁ、ふぅッ…」

…ムク…みちっ…みち、みちっ…

「う、ぁアッ…オラのナカで、おッきく、ぅ…」
「へっ、ソレだけでもまた甘イキしてんな」
「ン…ンだッて、ぇ…オラ、ズッとケンイチにこうスてほスかッた…ンだ、べ…な、ンに…」

漸く繋がれた事は嬉しく思う。
だからこそ、先に舌でイかされたのがモヤモヤと。

「言ったろ、俺が居るのに勝手にオナニーする悪い子だから、ってよ。イイ子になるか?」
「…な、るべ…ンだから…ぁ! …ひゃう、ンッ…!」

じゅぷっ、ずぷっ、ずちゅっ、ずちゅっ!
ぱちゅ、ぱちゅんっ、ぱん、ぱんっ!

アツキの返事を聞くか聞かないか。
最も、返答は何でも良かったのだろう。心地好いアツキのナカに埋め込んで、セックスに耽らずただ話す時間などヒノケンには不要でしかないから。
質量も熱も暴力的に増した男性器で、奥を穿ちアツキの身体を揺さぶる抜き挿しを始めた。

じゅぼっ、じゅぽっ、ぱんっ、ぱんっ、ずぷっ!
ずぷっ、ずぷ、ぱちゅんっ、ぱんっ、じゅぶっ!

「アアンッ、アンッ、あンッ、そげにぃッ、突かれッツまッたらぁッ、オラ…オラぁ…ッ」
「へっ…お待ちかねだったセックスは堪らねぇか?」
「うン、うンッ、エエ、エエけン、ど…ぉ…」
「…どうした?」
「ケンイチの熱が、き…気持ち良過ぎッて…ぇ、オラの身体…おかスなくれぇ熱いだ…ぁ…」

ヒノケンと重ねる以外、どうでもよくなりそうで。
ずっと、この熱のせいにして浸りたいと思えて。

「…イイじゃねぇか、それでこそ俺の女だぜアツキ」
「えッ…あ…ひゃあうッ! あアッ、あンッ、アンッ!」

どちゅっ、どちゅっ! じゅぽじゅぽっ、じゅぷっ!
ぱちゅんっ! ぱちゅっ、ぱちゅっ、ぱんっ!

アツキの可愛らしい発言に燃え上がったのか。
スパートを掛けてヒノケンは腰を振り打ち付け善がらせ、互いの熱を最高にアツく高め。
止まぬ嬌声と淫らな性交の音で満ちる室内。
腰を掴んでいたヒノケンの手はアツキの両手首を掴む格好で抜き挿しを行い、より支配や陵辱感を加えて、ずんっ、ずんっと容赦なく奥を抉り。
アツキは顔や背を仰け反らせて甘イキし続けると同時に、クンニリングスでイッた時よりも遥かに大きな悦の波が押し寄せてきているのを感じ取る。

じゅぷっ、ずぷずぷっ、ぢゅぽっ、じゅぽっ!
ずんっ、ずぷ、ずんっ! ぱんっ、ぱんっ!

「アはッ、アッ、イク、イクッ、ケンイチぃ…!」
「へっ…! 出すぜアツキっ、ゴム越しだが関係ねぇ、中出しされてイッてると思えよ…!」

ばちゅっ、ばちゅっ、ばちゅんっ!
…ぶびゅるる〜〜〜っ! びゅるるるっ、ぶびゅっ!
ドプドプ…ドプッ、トプンッ!

「ふ、ぁ、アッ、あああ〜〜〜ッ…!」
「うぉおっ…! クウッ、アツいじゃねぇか…!」

ビクビクッ…ビクンッ、ビクッ…!
…キュウウッ、キュウッ…キュン、キュンッ…

アツキのナカへ竿の総てを埋め込み及ぶ射精。
装着していたコンドームは、ヒノケンが吐き出した濃く多量の精を零さず受け止めたが。
「中出し」の言葉が瞬時に焼き付いたアツキは、まるで本当に子宮にまで注ぎ込まれてしまっているかのように腹部を熱くさせて、舌を出しながら絶頂した。
イッている締め付けはヒノケンの精を、子種を一滴残らず搾り取ってしまうかの勢いを持ち、締め付けられる自身は睾丸から総ての精を出すまで射精を続け。
熱の余韻が篭った荒い息、ふたつ。
鎮火の時を迎えるまで繋がり、熱を貪りあった。

───…

「…むー…」

湯上がりホカホカでリビングに現れ、先に上がって寝室での情事の痕跡を片付け終えてソファに座っていたヒノケンの隣に、当たり前のように腰掛けるアツキ。
恋人と、もっと余韻に浸りたそうな態度だが。
その顔には、見慣れたとも言える膨れっ面。

「何だ、どうした? 可愛かったぜ嬢ちゃん」

隣のアツキの様子に。
ヒノケンはアツキの肩を抱き寄せる。優しいようだが、言い方には何処か見透かした含み。

「るッさいべオッサン! …そ、そンの…オッサン、は…意地悪が過ぎるでねかッ…ちゅう…」

何が"可愛い"だなんて言われているのか。
自慰からセックスに至って絶頂するまでの経緯を思い返してしまうと、まず己の自慰を見られてしまった事実が真っ先に強く浮かんでしまい、羞恥から抗議の声は萎れて顔は赤く。
きゅっと、身体を縮こまらせる。

「へっ…ま、懲りたなら約束した通りイイ子にしな」
「……むぅー……」

口角を上げ、揶揄い混じりな何時ものヒノケン。
アツキからすれば釈然としない。しない…けれど。

「しっかしよ。嬢ちゃんは、ちょいと意地悪されるってのも…刺激的で良かったんだろ?」
「むッ、むぅ〜〜〜…」

すぐさま言い返す事が出来ない、とは。
実際に良かったのだと言っているようなもの。
益々もって縮こまってしまったアツキに笑みを漏らして、ヒノケンはアツキの頭を撫でて。

「…すぐに構ってやれねぇ場合は、この先もあると思うけどよ。エロい気分の時は言えよ」
「い、い、言える訳ねぇべ! そげな事!」
「それじゃあ、アノ約束は破る悪い子なんだな」
「む、むむぅ〜〜〜ッ…」

完全に手玉に取られているアツキに。
愉しげに浮かべる笑み、ヒノケンはアツキの様子に満足しながら抱き寄せる力を強めた。

「…ま。可愛いお前が見れりゃ、それで構わねぇ」
「う…また、そげな…ズルいオッサンだべ…」

ヒノケンの胸元に耳を寄せてアツキは鼓動を聞く。
力強い心音は、悔しいくらい落ち着く。
意地悪でズルいけど、この火は他の誰にも譲れない。
それで───良いと思う。

「…ところでよ、嬢ちゃん」
「ン、なンね? オッサン」
「ん〜〜〜…いや、その…なんつうか…」

余韻の続きに浸る二人、穏やかな時間を過ごす中で不意に、ヒノケンが口を開き話し出す。
だが、珍しく躊躇うような濁しを挟み。
今のタイミングではなかったかと、そんな様な。

「言うなら言うだ、スッキリせンでねか」
「…そんなら言うけどよ。まぁ…嬢ちゃんの胸は、これからデカくなるかもしれねぇだろ。乳首だの他の部分でイイトコロがあんだから気にすんな」

………ええと…このオッサン、つまり……

「…オ…オッサンのアホ〜〜〜ッ! さ、最低でも、そッから見とッたンかああぁぁああ!」
「いでででで! 髭を引っ張るんじゃねぇよ!」
「やッかまスぃだ! こンのエロオッサンはーッ!」

静かで穏やかな余韻の時間は何処へ行ったのか。
アツキはヒノケンの髭を引っ掴み、自慰を覗き見られた事を蒸し返された怒りと恥ずかしさで顔を真っ赤にしながら、ヒノケンの腹にボスボスと飛ばす拳。
二人は何時も通りの。
熱くて騒々しい恋人同士へと戻っていった。

■END■

2006.05.30 了
2023.12・旧作から全面リメイク

◆2003年12月12日・EXE4発売20周年!
ヒノケンに、アツキという存在を出して貰えた感謝を
clap!

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